2021年8月11日 20:30
「日本のアニメには新しい息吹がある」フランスアニメの気鋭監督が語る魅力
オーレル監督
フランスの全国紙でイラストやグラフィックを手掛け、イラストレーターとしても活躍しているオーレル監督。本作が長編アニメーションデビュー作にもかかわらず、カンヌ国際映画祭への正式出品をはじめ、ヨーロッパの映画賞を総ナメにする快挙を成し遂げています。そこで、作品に込めた思いや日本のアニメーションに惹かれる理由について語っていただきました。
―本作は、あるブックフェアでジュゼップ・バルトリの作品を偶然目にしたことから始まり、そこから10年もの歳月をかけて完成させたそうですね。改めて、この作品とともに歩んだ道のりを振り返ってみていかがですか?
監督確かに10年は長かったですね……。でも、10年も経った気がしないのは、その間にも本当にいろんなことがあり、山あり谷ありだったからかもしれません。資金調達などが思い通りに進まなくて苦しいときもありましたが、制作過程は非常にエキサイティングでワクワクしましたし、素晴らしい冒険ができたと思います。大変なことが95%を占めていたとしても、残り5%で味わった芸術的な喜びがつらいこともすべて忘れさせてくれました。
―監督は「ジュゼップ・バルトリの想いを理解し、引き継ぎ、自分のペンによって現代によみがえらせたい」