今回で4回目を迎える『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』が開催されている東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で、『BORDER 戦場記者 × イスラム国』の上映後舞台挨拶が行われた。監督を務める須賀川拓、本編にも出演している白川優子氏(国境なき医師団)が登壇した。世界の紛争地域を飛び回るTBS『NEWS23』専属ジャーナリストである須賀川監督は、昨年、人気バラエティ番組『クレイジージャーニー』に戦地から生中継で出演し、その緊迫したリポートが大きな反響を呼んだ。最新作『BORDER 戦場記者 × イスラム国』では、シリア奥深くの砂漠にある難民キャンプを取材し、壊滅したと思われていた過激派組織イスラム国の“いま”、その極めて危険な思想にいまだ共鳴する人々がいる現実を克明に映し出す。須賀川監督は、劇中で白川氏が語ったシリアの都市・ラッカの惨状について「僕もカメラマンも号泣してしまった」と告白。白川氏も「ラッカは本当にきつかった」と重苦しい口調で振り返り、「執筆なら書けるんですが、人前で話すことはできず、今回、初めてお話しさせていただいた」と映画を観終えたばかりの客席に、胸中を明かしていた。須賀川拓監督過酷な医療現場での心の拠り所は「仲間たちの支え、この一言に尽きる」といい、「行けば救える命もありますし、笑顔を見ることもあり、支えられている。国境なき医師団は、それこそ世界中から、医師たちが集まっていますから、私と同じ悩みやジレンマを抱えている」と語った。その上で、白川氏は「目の前の命を救う医療活動とともに、日頃目にする非人道的なことを証言する活動もしている」と国境なき医師団の役割を説明。「発信し、知ってもらうこと。間違っていることは間違っているとはっきり証言し、問題解決に目を向けてもらうことで、より多くの命を助けることができる」と意義を訴えかけた。白川優子(国境なき医師団)戦地取材の経験豊富な須賀川監督だが、「国境なき医師団が撤退した地域は、やばいという記者たちの不文律がある」と明かし、「それだけ最前線で人道主義を貫いている。百戦錬磨の白川さんたちが一番大変だと思う」と敬意を示した。自身はドキュメンタリー映画を通して「世界中の困っている人に共感してほしい」といい、「まずは、知ること。そのきっかけを伝える機会になれば。戦地の人たちは、忘れないでほしいと願っている」と報道の意義を語っていた。<作品概要>『BORDER 戦場記者 × イスラム国』■世界を震撼させたイスラム国、その過激思想は“生きていた”「お前の首を切り落としてやる」。シリア奥深くの砂漠にある難民キャンプで子供たちが記者に放った言葉は、ただの脅しではなく、血の滴るナイフを突き付けられているかのようにリアルだった。壊滅したはずの過激派組織イスラム国。しかし他者との共生を拒みながらも、世界に広がった極めて過激な思想に、いまだ共鳴する人たちがいる。いったい、なぜ。忘れられた地で、記者が「境界BORDER」を歩いた。<イベント情報>『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』3月15日(金)~3月28日(木)東京:ヒューマントラストシネマ渋谷3月22日(金)~4月4日(木)大阪:シネ・リーブル梅田3月22日(金)~4月4日(木)名古屋:センチュリーシネマ3月22日(金)~4月4日(木)京都:UPLINK京都3月29日(金)~4月11日(木)福岡:キノシネマ天神3月30日(土)~4月11日(木)札幌:札幌シアターキノ公式サイト:公式X:
2024年03月20日今回で4回目を迎える『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』で上映される『BORDER 戦場記者 × イスラム国』の完成披露試写会が3月6日に都内で行われ、須賀川拓監督が出席。中東情勢に精通する国際政治学者・高橋和夫氏とともに、戦地取材を通して目にした現地のリアル、危険と隣り合わせの取材の舞台裏を語った。世界の紛争地域を飛び回るTBS「NEWS23」専属ジャーナリストの須賀川監督は昨年、人気バラエティ番組「クレイジージャーニー」に戦地から生中継で出演し、その緊迫したリポートが大きな反響を呼んだ。最新作『BORDER 戦場記者 × イスラム国』では、シリア奥深くの砂漠にある難民キャンプを取材し、壊滅したと思われていた過激派組織イスラム国の“いま”、その極めて危険な思想にいまだ共鳴する人々がいる現実を克明に映し出す。須賀川拓監督取材を行った2019年当時は、「IS(イスラム国)の活動は下火になっていて、支配地域も縮小していたので、話題になりづらかった」と説明。「いろんなところでお話しているが、戦争は終わった後が地獄なんです。ISに関しても、報道が減ったなかで、こんな地獄のような場所があるんだと…」と現地に向かった理由を語った。映画の中では、須賀川監督が、子どもから耳を疑うような言葉を投げかけられる場面も。「石を投げられたり、『出ていけ』と言われたりするんじゃないかと予想していましたが、まさか子どもから『首を切ってやる』と言われるとは」と率直な感想を述べ、「映像をご覧になり、動転しているなとお分かりいただけると思いますが、自分でも消化するのに時間がかかった」と複雑な表情を浮かべた。「海外の大手メディアはどこも取材に行っているが、日本ではほとんどニュースにならない。日本人は、共感力は高いが、きっかけがないと共感できないので、日本人の僕が行くことで、そのきっかけになれれば。現地では、お金で買える安全があり、安全をちゃんと確保している。減るのはスニーカーの底ぐらい(笑)。どんどん現場に行って、きっかけになりたい」(須賀川監督)高橋和夫氏そんな言葉を受けて、現地取材の経験も豊富な高橋氏は「(訃報などで)あの人、いい人だったよねとは言いたくないので、長くいい取材をしてほしい。体を張って、足で考える須賀川さんを応援していきたい」とエール。同時に、「今の日本の報道は、世界水準では競争力がない。大手のメディアが社員を現地に出さないので、二番煎じになってしまい、メディアとして負けている」と危惧し、「現場に行きたい記者はいるが、まず(社内の許可が)通らない。でも、TBSができるなら、わが社でも、となるかもしれない」と期待も寄せていた。最後に、須賀川監督は「今後も取材を続けて、1年1本のペースで(映画を)やりたいなと思っています」とさらなる意欲。「会社が了承し、場を提供してくれるか分からないですが、半分、意地でやっていきたい」と決意表明した。取材・文・写真:内田涼『BORDER 戦場記者 × イスラム国』『BORDER 戦場記者 × イスラム国』(C)TBS世界を震撼させたイスラム国、その過激思想は“生きていた”「お前の首を切り落としてやる」。シリア奥深くの砂漠にある難民キャンプで子供たちが記者に放った言葉は、ただの脅しではなく、血の滴るナイフを突き付けられているかのようにリアルだった。壊滅したはずの過激派組織イスラム国。しかし他者との共生を拒みながらも、世界に広がった極めて過激な思想に、いまだ共鳴する人たちがいる。いったい、なぜ。忘れられた地で、記者が「境界BORDER」を歩いた。『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』(C)TBS3月15日(金)~3月28日(木)東京:ヒューマントラストシネマ渋谷3月22日(金)~4月4日(木)大阪:シネ・リーブル梅田3月22日(金)~4月4日(木)名古屋:センチュリーシネマ3月22日(金)~4月4日(木)京都:UPLINK京都3月29日(金)~4月11日(木)福岡:キノシネマ天神3月30日(土)~4月11日(木)札幌:札幌シアターキノ公式サイト:公式X:
2024年03月07日本国初登場フランス映画No.1の『BONNARD, Pierre et Marthe(原題)』が邦題『画家ボナールピエールとマルト』として、2024年秋に公開されることが決定、場面写真が解禁された。また「横浜フランス映画祭 2024」でも公式上映される。20世紀の最も偉大なフランス人画家の一人ピエール・ボナール(1867-1947)は、印象派と抽象を探求したポスト印象派との間を結ぶ架け橋とみなされている。彼は大胆な色彩と日常の些細な事象を好んで描いたことで知られ、友人の画家たちと一緒に、1888年「ナビ派」として知られるグループを形成。彼らは、ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌ、葛飾北斎の先進性を称賛し、ボナール自身も日本美術からの影響を多くの作品で示していたことでも知られる。本作では、そんな彼が生涯の伴侶となるマルトとの半生を描く。マルトは「幸福の画家」ピエールにとって、単なるミューズをはるかに超えた存在となるのだが、2人の関係は謎に満ちていた。当時の常識からはかけ離れた破天荒な愛の形を営みつつも、生涯をかけ共同で充実した芸術的成果を生み出していく…。キャストは『セラヴィ!』『夜明けの祈り』でフランス映画界実力派の代表格に称されるヴァンサン・マケーニュがピエールを演じ、妻・マルト役には『ヒア アフター』『少年と自転車』『メビウス』『幻滅』など数々の名作で知られるいまやフランスを代表する名女優セシル・ドゥ・フランスが演じる。メガホンを取るのは『5月の花嫁学校』『ルージュの手紙』『ヴィオレット ある作家の肖像』『セラフィーヌの庭』などフランス映画らしい芸術作品に定評のあるマルタン・プロヴォ監督。この度、解禁された場面写真は、破天荒な生涯を送った画家ピエール・ボナールとその妻・マルトが芸術的で且つ感応性を感じるシーンを切り取ったまるで絵画のようなショットや、ボナールの創作シーンなどで、2人の謎に満ちつつ破天荒な愛の半生を垣間見ることができる。またこの秋の公開を前に、3月20日(水・祝)から24日(日)の間に開催される「横浜フランス映画祭 2024」での公式上映も決定し、マルタン・プロヴォ監督の来日も予定されている。『画家ボナールピエールとマルト』は秋、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年02月05日株式会社 HOT STAND ALONE(新潟市江南区江口1498-1)は、日本でも人気の韓流俳優で画家のイ・テソン(日韓合作映画『あなたを忘れない』主演)、RED WALL朽ちてゆく赤い壁をコンセプトに活躍する画家の石丸圭二、鉄の可能性を極め楽しむ家具を創作する鉄楽工房による『イ・テソン×石丸圭二×鉄楽工房 個展』を2024年1月8日(月・祝)~1月28日(日)まで、東京都中央区銀座のアートストンギャラリーで開催します。1月8日(月・祝)は招待制で1部14時~、2部16時~作家三人が在廊で挨拶と作品紹介を行い、1月9日(火)12時~14時は作家三人が在廊です。個展リーフレット■「イ・テソン×石丸圭二×鉄楽工房 個展」開催の背景「RED WALL朽ちてゆく赤い壁をコンセプトにした絵画・石丸圭二」と「鉄の可能性を極め楽しむ家具・鉄楽工房」の出会いで2023年から開催している個展は、今回で3回目となります。「生活に溶け込みながらも刺激的なアート」という、私たちの想いに共感してくれたのが、韓流人気俳優で画家のイ・テソンです。ぜひ日本のファンにイ・テソンの作品を紹介したく、三者でのコラボ個展を開催する運びとなりました。■『イ・テソン×石丸圭二×鉄楽工房 個展』について2023年4月と7月の2回、「石丸圭二×鉄楽工房」の作品を東京四谷のYOTSUYA ART DROPSのショーウィンドウで展示しました。ショーウィンドウを1つの部屋に見立て、独創的な赤い絵画と鉄のハンドメイド家具のコーディネートが大きな反響を呼びました。そこで今回は、以前から親交のあったイ・テソンと意気投合して、三人三様の作品でコラボ個展をするに至りました。イマジネーション溢れる部屋を創るアイテムという視点で、三人の作品を感じてください。イ・テソンは自身のInstagramでもこの個展を告知しており、日本のファンに足を運んでほしいと呼びかけています。■個展概要名称 :イ・テソン×石丸圭二×鉄楽工房 個展開催日時:2024年1月8日(月・祝)~1月28日(日)12:00~18:30(日曜は16:00まで/木曜定休)会場 :アートストンギャラリー東京都中央区銀座6-4-6 花の木ビル4Fアクセス:東京メトロ銀座駅C3出口から徒歩2分入場料 :無料主催 :株式会社 HOT STAND ALONE<作家プロフィール>■イ・テソン(Lee Tae Sung)俳優・画家。2004年 俳優デビュー。2006年 日韓友情年2005の記念事業として作成された、新大久保駅乗客転落事故を題材にした日韓合作映画『あなたを忘れない』の主演に抜擢。2012年 前年の2011年に7歳年上の一般人女性と結婚した事と、1歳の息子がいる事をTwitter(現:X)で公表。これにより、韓国では“アルブナム(実は既婚者)”という造語が流行した。2013年 10月29日、兵役に就くため軍に入隊。2015年 軍服務中に協議離婚した。子供の親権はイ・テソンが持つことになった。2015年7月28日 除隊。2021年12月 ソウル・サムソンドン(三成洞)にあるイブギャラリーで最初の個展「李motion」を開催。弟は歌手のソン・ユビン。・Instagram: ■石丸圭二(Keiji Ishimaru)RED WALL朽ちてゆく赤い壁をテーマに創作。アクリル絵の具を何層にも重ねて描き野外に放置。作品によって野外に放置する月日は変わるが、長い作品だと1年以上野外に放置する作品もある。最後の仕上げは自然との融合。好きなものを自由に描いている時代もあったが、『誰かの何かに似ている』『何処かで見たことある作品』、世界は広い、必ず似たような作品を目にする。そして、アート全てが真似事の様に思えて絶望する。それと同時に過去の始まりの人へ敬服を覚える。誰が見ても自分が描いたと一目で分かるもの、自分がこの世に残したいもの、自分が好きなもの、心と感性の壁にぶつかり数年、アートから離れて悩む。そして、壁を乗り越える!壁を壊す!ばかり考えるようになり、いつしか壁ばかり見るようになる。そんな心情の中、古い街並みに立つ廃墟の壁を目にし、自然に朽ちていく壁の姿に見惚れる。いつのまにか、無意識に、考える事なく、その壁の雰囲気を赤で描き始め、納得いくまでずっと描いていたが思う様には近づかない。何を足したらいい?何をひいたらいい?またここで悩み、気づく。自然に放置してみよう。晴れの日も雨の日も自然に委ねてみた。その結果朽ちた赤い壁は生まれた。壁にぶつかっても急がず焦らずじっくり考えてるとその壁は朽ちていく。そして、その壁が朽ちていく姿は美しい。「RED WALL朽ちてゆく赤い壁」は、様々な思いで生まれた。・Instagram: ■鉄楽工房(TETSUGAKU KOUBO)新潟市江南区にある家具店。アイアン(鉄)を主材としてハンドメイドで独創的な家具を製作し、オリジナルブランドとしてECサイトでの販売も行っている。コンセプトは「ひとつ上の、満足」。「鉄楽」とは、鉄の可能性を極め楽しむ至高の哲学。「鉄楽工房」は、鉄の独創性を最大限に活かしたデザインでライフスタイルを豊かにする様々なアイテムを創造する。あなたが本当に欲しかったものを手に入れることができるはずです。妥協を超えた先にある真の満足を味わえます。・Instagram: 【会社概要】名称 :株式会社 HOT STAND ALONE代表者:代表取締役 齋藤 桂広所在地:〒950-0101 新潟県新潟市江南区江口1498-1設立 :2013年資本金:1,000万円 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月05日ジャーナリストの須賀川拓監督最新作『BORDER 戦場記者 × イスラム国』が、2024年3月15日(金) より開催される「TBSドキュメンタリー映画祭」にて「ソーシャル・セレクション」作品として上映されることが決定した。須賀川監督は、2019年から2023年までJNN外信部中東支局長として、レバノン、イラン、イスラエル、アフガニスタンといった中東各国を取材。また、ウクライナへの取材など紛争地に生きる一般市民の声を積極的に発信し続ける日本人ジャーナリストだ。2022年には、国際報道で優れた業績をあげたジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。そして同年には、初の全国公開となったドキュメンタリー映画『戦場記者』を発表した。最新作では、シリア奥深くの砂漠にある難民キャンプを取材。壊滅したと思われている過激派組織イスラム国、その極めて危険な思想にいまだ共鳴する人々がいる現実を映し出す。須賀川は「戦争は、長引けば長引くほど悲惨だ。多くの人が死ぬのに、その悲惨な現実への関心は薄れていく。『私たちのことを忘れないでください』これが戦地からの悲痛なメッセージだ。戦争の負の遺産を先進国に住む私達が知ることで、未来の誰かが救われるかもしれない」と本作に込めた思いをコメントしている。<開催情報>「TBSドキュメンタリー映画祭」2024年3月15日(金)〜28日(木) 東京・ヒューマントラストシネマ渋谷2024年3月22日(金)〜4月4日(木) 大阪・シネ・リーブル梅田2024年3月22日(金)〜4月4日(木) 愛知・名古屋・センチュリーシネマ2024年3月22日(金)〜4月4日(木) 京都・アップリンク京都2024年3月29日(金)〜4月11日(木) 福岡・キノシネマ天神日程調整中 札幌・シアターキノ<作品ラインナップ >【ソーシャル・セレクション】人種や戦争、社会問題など、現代を取り巻く重要なテーマを考える今だから見るべき作品『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』(C)TBS音楽家はなぜ、社会発信を強めていったのか。坂本龍一が遺したもの……監督:金富隆出演:坂本龍一『サステナ・フォレスト ~森の国の守り人(もりびと)たち~』『サステナ・フォレスト ~森の国の守り人(もりびと)たち~』(C)TBS“森の国”日本放置された末に今、「守り人」たちは……監督:川上敬二郎出演:橋本光治、橋本延子、橋本忠久、柴田君也、小林正秀、蔵治光一郎、佐藤宣子、齋藤暖生『家さえあれば ~貧困と居住支援~』※大阪・京都 限定上映作品『家さえあれば ~貧困と居住支援~』(C)MBSたとえ何度裏切られても──居住支援を続ける理由とは?監督:海老桂介出演:坂本慎治ナレーター:田村裕(麒麟)『102歳のことば~生活図画事件 最後の生き証人~』※北海道 限定上映作品『102歳のことば~生活図画事件 最後の生き証人~』(C)HBC絵を描くことすらも許されない時代がかつて日本にあった監督:長沢祐出演:菱谷良一朗読:古舘寛治ナレーション:世永聖奈『リリアンの揺りかご』※福岡 限定上映作品『リリアンの揺りかご』(C)RKB「歴史の女神」は見つめているいつも愚かで不寛容な私たちを監督:神戸金史出演:リリアン・ギッシュ、植松聖、神戸金佑【ライフ・セレクション】家族の形や身体的な障害など、多様な生き方や新たな価値観を見出せる作品『私の家族』『私の家族』(C)TBSママが2人いる……丁寧に話したい、もう後悔したくないから監督:久保田智子『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』(C)TBS鑑賞後もあなたは、ハーレム教団と呼びますか?監督:佐井大紀出演:千石まさ子、千石恵、千石美砂紀、井上安子、土田尚美、小串恵子、千石朋子、千石成美、鳥越俊太郎、千石剛賢『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』※福岡 限定上映作品『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』(C)RKB難病「魚鱗癬」を知っていますか?RKB報道部が伴走した軌跡監督:大村由紀子出演:梅本遼ナレーション:橋本由紀『劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』※名古屋 限定上映作品『劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』(C)CBC制御不能な“もう1人の僕“「ヘルプマークあっても変わらない」監督・撮影・ナレーション:柳瀬晴貴出演:棈松怜音、酒井隆成、ののか【カルチャー・セレクション】視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など、感覚を司る表現者たちやテーマを通して新たな感性に出会える『映画 情熱大陸 土井善晴』※東京・大阪・京都 限定上映作品『映画 情熱大陸 土井善晴』(C)MBSありがとう先生!ご飯作って食べるのがメッチャ楽しくなりました監督:沖倫太朗出演:土井善晴ナレーション:窪田等音楽:葉加瀬太郎『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承』『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承』(C)TBS日本を愛し、日本に愛されたバンドによる最後の別れ──監督:川西全出演:MR.BIG[エリック・マーティン(Vo)、ポール・ギルバート(G)、ビリー・シーン(B)、パット・トーピー(Ds) ]『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』(C)TBS「カッコ悪くていい」刑務所からの再起を賭けた男の物語監督:嵯峨祥平出演:紅桜ナレーション:大塚芳忠『旅する身体~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~』『旅する身体~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~』(C)TBS身体的特徴も個性もバラバラ。Mi-Mi-Biの身体を巡る旅監督:渡辺匠、志子田勇出演:内田結花、KAZUKI、武内美津子、福角幸子、福角宣弘、三田宏美、森田かずよ、大谷燠、文、橋本実弥公式サイト:
2023年12月25日2024年1月より、株式会社アデッソ所属、画家・イラストレーターである「メロディー」が、アーティスト『ニエロピエロ(NielloPierrot)』の音楽の魅力を最大限に引き立てるプロモーションキャラクター制作をスタート!!作:メロディー作:メロディー作:メロディー作:メロディー✨ **音楽とアートの融合!新しいエクスペリエンスが誕生します。✨ **驚きと感動の世界が、今、音楽の舞台に姿を現します。ご紹介するのは、画家でありながら独自の世界観を持つイラストレーターが手がける、「ニエロピエロ」の音楽の魅力を最大限に引き立てるプロモーションキャラクター製作がスタート。**アートと音楽のマジカルな邂逅**「メロディー」による特別なコラボレーション。音楽とアートが融合し、新しい表現の扉が開かれます。アーティストの豊かな想像力と技術が、「ニエロピエロ」の音楽に独自の視覚的な魅力を注入します。**キャラクターの誕生の始まり**「ニエロピエロ」の音楽を象徴するキャラクターが誕生します。その独創的で魅力的な姿勢は、視聴者に不可解なまでの引力を感じさせ、「ニエロピエロ」の音楽の世界へ誘います。キャラクターは、アートと音楽のユニークなダンスを披露し、視聴者に感動をもたらします。**プロモーションの新しいステージへ**「ニエロピエロ」のプロモーションは新たな高みへ。ソーシャルメディア、ウェブサイト、ポスターなど、さまざまな媒体でキャラクターを活用し、視覚的なインパクトを与えます。ファンは音楽だけでなく、その視覚的な魅力にも引き込まれることでしょう。**ボーナス:限定版のアートプリント**特別なキャラクターを象徴する限定版のアートプリントを制作。これはファンへの感謝の象徴であり、コレクターズアイテムとしても愛されることでしょう。「メロディー」によるプロモーションキャラクター制作。音楽とアートが手を取り合い、新たな時代を切り拓きます。あなたの音楽の可能性を広げ、心に残るエクスペリエンスを提供します。<メロディープロフィール>モデルタレント、画家・イラストレーターとして活躍。更にキュービックマム・インストラクター(カラーセラピスト)としても活動している。※キュービック・マムは大切な時期の子どもの「ことばにできない心の声を、色を手がかりに聴く」ことができる、子育てカラーコミュニケーションツールです。キュービック・マムは、子育てに前向きなママとカラーセラピストが、一緒になって子どもの心の成長をサポートするプログラムです。<メロディーSNS>☆画家instagram:@gingermouse_art ☆キュービック・マムinstagram:@melody_cubicmam ☆モデルinstagram:@haruna_melody アデッソHP: ニエロピエロ(NielloPierrot)についてこのユニットは、音楽の魔法を広め、世界中の心に響くメロディと歌詞をお届けすることを使命としています。ユニットのメンバーは、才能溢れるアーティストで結成され、一つの魅力的な音楽ユニットを形成しています。個性とハーモニーが結集し、耳に心地よいメロディと深い感情をお届けします。<公式SNS>X: SHOWROOM: メンバーについて三咲じゅな中村珠希☆三咲じゅな(みさきじゅな)9月8日生まれ趣味:食べること特技:ピアノX: instagram: HP: ☆中村珠希(なかむらたまき)1月19日生まれ特技:津軽三味線、民謡舞台女優として活躍中X: instagram: HP: 株式会社アデッソは、 現在、インフルエンサーマーケティングが可能なアプリ「ENTAMAエンタマ」をローンチ中。ENTAMA : ENTAMA : 「ENTAMAエンタマ」☆WEBアプリ ☆AppStoreダウンロード ☆AndroidAPKダウンロード 「ENTAMAMOVIESTUDIO」多目的レンタルスタジオ 所属事務所:株式会社アデッソHP: twitter: instagram: Facebook: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年12月21日映画『戦場のピアニスト 4Kデジタルリマスター版』のプレミア上映が、東京・YEBISU GARDEN CINEMAで開催中の『ポーランド映画祭2023』にて11月26日(日) に実施。ダンスパフォーマンスグループs**t kingzのメンバーであり、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』に出演するなど俳優としても活躍する小栗基裕(Oguri)が登壇した。第二次世界大戦中のポーランド・ワルシャワを奇跡的に生き抜いたひとりのピアニストの実話を基にした『戦場のピアニスト』は、第75回アカデミー賞主要3部門、第55回カンヌ国際映画祭パルムドールなど、世界中で数々の栄誉に輝いた作品。監督を自らも幼い頃クラクフのユダヤ人の強制居住区域であるゲットーで過ごし、母を収容所で亡くしたというロマン・ポランスキー、主演を昨今ではウェス・アンダーソン監督作の常連としても知られるエイドリアン・ブロディが務めた。初の4Kデジタルリマスター版として12月1日(金) から角川有楽町シネマなど全国で公開されるのを前に、ポーランド映画祭で初上映され、多くの映画ファンが集まった。映画が終わった後、小栗は「大きなスクリーンで映画を見ることができて感激です。戦争で壊された街の悲惨さ、壮絶さに言葉を失いました」と挨拶。映画と同じ原作をもとにした舞台『ある都市の死』に出演する小栗は、実際にポーランドにも訪れたとのこと。「ワルシャワの街のあちこちに戦争の記憶や、ゲットーの跡が残っていたり、それから当時の建物もそのまま残されていたりと、歴史を風化させないよう大切に伝えていこうという思いが浮かびました」と、現地を振り返りながらコメントした。また舞台については、「『戦場のピアニスト 4Kデジタルリマスター版』の原作である書籍をもとに、著者、ウワディスワフ・シュピルマンさんのご子息、クリストファーさんから見た父の人生や戦争の傷や記憶、そしてシュピルマンさんを助けたドイツ人将校、ヴィルム・ホーゼンフェルトさんがどのような人間だったのか、どのような思いで生きたのかなど様々な視点から知ることができる物語になっています」と見どころを説明。「原作を読んでから映画を鑑賞すると、ますますひとつひとつのシーンへの理解が深まります」と、昨今新装版が刊行された原作の書籍にも触れた。なお、12月6日(水) から10日(日) に東京・草月ホール、12月12日(火)・13日(水) に大阪・サンケイホールブリーゼで上演される舞台『ある都市の死』は、『戦場のピアニスト』のほか、シュピルマンの長男であるクリストファーの著書と、彼を救ったドイツ軍将校のホーゼンフェルトの手記をもとにした作品。シュピルマン役をs**t kingzの持田将史、そしてジャズピアニストの小曽根真が演じ、小栗は主人公・シュピルマンの息子役や、シュピルマンを窮地から救ったドイツ軍将校など、複数の役を演じる。<作品情報>『戦場のピアニスト 4Kデジタルリマスター版』12月1日(金) 公開公式サイト:<公演情報>舞台『ある都市の死』12月6日(水) ~10日(日) 東京・草月ホール12月12日(火)・13日(水) 大阪・サンケイホールブリーゼチケット情報:公式サイト:
2023年11月27日東京・新宿のSOMPO美術館で、「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」が開かれています。本展では、日本でも人気の高い画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890)が描いた静物画に焦点をあて、国内外から油彩画が集結。彼が影響を受けた画家たちの作品も見ながら、ゴッホの変遷をたどることができる展覧会です。静物画を見なければ、ゴッホは語れない!「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展示室入り口※本記事の写真は、プレス内覧会で許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 318本展では、ゴッホの画業のなかでも静物画にフォーカスして、彼の初期作から晩年の大作まで25点の油彩画を紹介。さらに、ヨーロッパにおける静物画の歴史のなかで、ゴッホが影響を受けたドラクロワやマネ、モネなど、著名な画家たちの作品もあわせて展示。出展作品全69点を通して、彼が何をどのように学んでいったのか、画業の変遷をたどることができます。展覧会を担当されたSOMPO美術館上席学芸員の小林晶子さんは、次のように述べています。小林さんゴッホは、当初、人物を描く画家になりたかったので、静物画に対してそれほど興味をもっていませんでした。絵を学ぶ鍛錬のためのものが静物画でした。鍛錬しているうちに自分の芸術を確立し、静物画のなかでも「ひまわり」が自分の代表作であると思うようになりました。本展のキャッチコピーは「静物画を見なければ、ゴッホは語れない」です。ゴッホがどんなふうに鍛錬して、代表作を描くまでに至ったのか、静物画の歴史もあわせてご覧いただけます。ハーグ時代の初期作からスタート!フィンセント・ファン・ゴッホ《麦わら帽のある静物》1881年クレラー=ミュラー美術館蔵、オッテルロー © 2023 Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands最初の章では、まずゴッホが油彩画に取り組み始めたハーグ時代の初期作からスタート。《麦わら帽のある静物》は1881年に描かれたものです。その前年、27歳のときに、ゴッホは画家になることを決意。ブリュッセルの王立美術アカデミーに通い、その後、オランダ南西部のハーグで、画家マウフェから指導を受けました。「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展示風景1章の前半では、17世紀のオランダ絵画もあわせて展示。ヨーロッパ絵画史のなかで、静物画というジャンルが確立したのは17世紀ごろといわれています。当時、市民階級が豊かになったネーデルランド(現在のオランダ)では、身の回りの事物や工芸品などをリアルに描いた小さな静物画が流行。市民たちは、それらを自宅に飾り楽しんでいました。静物画について、はじめは油彩を描くための修業としてとらえていたゴッホは、瓶や壺、鳥の巣など伝統的なモチーフを描いていました。ゴッホ、ドラクロワに学ぶ!「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展示風景1章の後半では、19世紀の静物画を展示。ドラクロワやピサロ、ルノワールなどの華やかな作品が並んでいます。ゴッホは、特にドラクロワ作品の色彩に感銘を受け、弟のテオに手紙で作品や制作姿勢について語っています。ドラクロワは、ゴッホの作品に大きな影響を与えた画家のひとり、といわれています。1886年、パリに移住したゴッホは、印象派の明るい作品からも影響を受け、初期のころと比べると、色彩も描き方も大きく変化しました。会場に展示されているパリ初期時代の花作品は、驚くほど色彩が鮮やか。ゴッホの画風の変化がよくわかります。ゴッホ、モンティセリに学ぶ!アドルフ=ジョゼフ・モンティセリ《花瓶の花》1875年頃 クレラー=ミュラー美術館、オッテルロー © 2023 Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands2章では、花の静物画に焦点を当てて紹介。ここで注目したいのが、ゴッホと同時代の画家、アドルフ=ジョゼフ・モンティセリ(1824-1886)の作品《花瓶の花》です。彼は、肖像画や静物画などを手がけ、筆跡が残るタッチや絵具を厚塗りする描き方など、当時としては珍しい表現をしていた画家です。ゴッホは、モンティセリの作品を収集し、表現方法や技法も参考にしたといわれています。モンティセリ作品に似たようなゴッホの絵も、近くに展示されています。ゴッホがモンティセリからどう学んだのか、描き方など比べてみるとおもしろいです。ゴッホの代表作が登場!フィンセント・ファン・ゴッホ、左:《アイリス》 1890年 ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)Van Gogh Museum, Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)、右:《ひまわり》 1888年 SOMPO美術館本展のハイライト、ゴッホの代表作《ひまわり》と《アイリス》は2章で登場!さまざまな画家の作品から影響を受け、静物画を通して修業していたゴッホが、いよいよ自身のスタイルを確立。《ひまわり》は1888年、《アイリス》は1890年に描かれています。強烈な色彩、荒々しいタッチ、厚塗りの絵具などは、ゴッホの代名詞ともいえる表現法ですが、本展を見ていくと、彼が独自に生み出したのではなく、さまざまな作品から学んでいたことがわかります。画風を確立したゴッホですが、《ひまわり》を制作した1888年に、画家仲間のゴーギャンと口論して、自分の耳を切り、アルルの病院に入院。その後、サン・レミ・ド・プロヴァンスにある病院で精神科の治療を受けました。《アイリス》を制作した後、1890年の7月に37歳で死去。銃で自らを撃ったと伝わっています。ゴッホに影響を受けた画家たちの作品も!「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展示風景最後の章では、ゴッホ、ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌなど「ポスト印象派」と呼ばれた画家たちの作品や、ゴッホから影響を受けたモーリス・ド・ヴラマンクの作品などを紹介。新しい静物画のスタイルを切り拓いていった画家たちの、自由で革新的な作品を楽しめます。静物画を通してゴッホの変遷をたどることができる展覧会は、2024年の1月21日まで開催。人気の展覧会なので、ぜひ日時指定予約をしてお出かけください。Information会期:~24年1月21日(日)会場:SOMPO美術館時間:10時~18時(ただし11月17日(金)と12月8日(金)は20時まで)※最終入場は閉館30分前まで休館日:月曜日(ただし1月8日は開館)、年末年始(12月28日~1月3日)観覧料:一般¥2,000(¥1800)、大学生¥1,300(¥1100)※()内は日時指定料金問い合わせ先:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年11月19日12月23日(土)から2024年2月25日(日)まで、大阪中之島美術館にて『決定版! 女性画家たちの大阪』が開催される。決定版!女性画家たちの大阪/【開幕記念「桂三扇・露の紫 女性噺家の落語会」】イベント参加券付きチケット情報約100年前の大阪では多くの女性日本画家が活躍した。大正元年(1912)に島成園(しま せいえん)が20歳で文展に入選すると、その成功に触発された木谷千種(きたに ちぐさ)や生田花朝(いくた かちょう)なども官展に入選を重ねる。また、美人画や歴史風俗画に加えて、江戸時代から大阪に興隆した南画(文人画)の分野においても、河邊青蘭(かわべ せいらん)や融紅鸞(とおる こうらん)などが実力を発揮。成功を収めた女性画家は、自らの画業を追求するにとどまらず、後進の女性を育成するため画塾を開く。門下生たちも師に続いて公募展や塾展に挑み、大阪の女性画家の裾野はさらに広がった。当時の美術界は、東京と京都がその中枢を担い、制作者は男性が大多数を占めていたが、女性日本画家の活躍において大阪は他都市と遜色なく、その存在は近代大阪の文化における大きな特色のひとつとなった。本展では、「島成園と浪華の女性画家」展(2006年)の開催を端緒とする調査研究に、近年の新たな成果を加えて、全国的にも注目を集めた50名を超える近代大阪の女性日本画家の活動を約150点の作品と関連資料で紹介する。開催初日の12月23日(土)、開幕記念として女流の噺家、桂三扇、露の紫による落語イベントが開催される。高座で個性を発揮する女性噺家を通じて、当時の女性画家たちの生き方にも思いを馳せてほしい。チケットは発売中。■桂三扇演目:「相部屋(桂三枝作)」<コメント>男性の多い職場では、女性同志の結束は固いです。未婚既婚上司同僚部下と立場は違えど、みんな寄ればかしましく…女の悩みなど笑い飛ばして乗り越えていきたい!働く女性にこの落語でエールをおくります。■露の紫演目:「転宅」<コメント>当時女性が一人で生き抜くのは大変で、正直、職も少なく男性に何らかで頼らざるを得なかったと思います。しかし、自分の意思もあったはず。可愛げがあって、でもこれは譲らないという強さを持った女性。そういうところを見て楽しんで頂きたいです。
2023年11月01日デイヴィッド・ホックニーは現代で最も魅力ある画家の一人。2018年のオークションで存命の画家としては史上最高額(現在は2位)で作品が落札された一方、86歳を迎えた今も精力的に作品を発表している。描く喜びと観る喜びが出合う、巨匠の挑戦を見届けて。「デイヴィッド・ホックニー展」は日本で開催される27年ぶりの大規模個展。“ホックニー・ブルー”と称されるプールやスプリンクラーをテーマにした作品や、友人たちを描いたポートレートなどの初期作から日本初公開の大型風景画までを網羅的に展示する。そしてホックニーの現在を知るなら2004年に故郷の英国・ヨークシャーに拠点を移して以来、描き続けている風景画に注目したい。今、なぜ風景画を?「ホックニーは自分の目で見たものを描く画家。目の前の世界をありのまま、どう絵画に置き換えられるかを考え続けてきたのです」と、本展を企画した東京都現代美術館・学芸員の楠本愛さん。ホックニーは従来の一点透視図法に限界を感じ、ピカソの自由な絵画、特にキュビスムにヒントを得て一枚の絵に複数の視点を持ち込む独自の遠近法を編み出している。こうした手法で世界の広がりを描き留めることに熱中しているようだ。例えば、〈春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年〉は幅10mの油彩とiPadで描いた51点の絵を組み合わせたシリーズの作品。「春の風景に包み込まれる感じを体感できます。油彩画には風が吹き、若葉が舞っている様子が、とても美しく表現されています」ロックダウン中に現在住むフランス・ノルマンディーで描いた《ノルマンディーの12か月 2020‐2021年》は、春夏秋冬をテーマにした長さ90mに及ぶ絵だ。これを途切らせず一挙に展示することは一つの挑戦でもあったと楠本さん。「この作品を歩きながらじっと眺めていると、まるで絵巻物の中に入り込んで、ノルマンディーの庭を歩いているような感覚になります」ここにも長年絵巻物を研究したホックニーならではの描き方が。現代美術には多様な役割があるなか、ホックニーの絵は純粋に楽しむことができると楠本さん。絵を観る純粋な喜びを、ぜひ会場で味わって。《スプリンクラー》 1967年 東京都現代美術館©David Hockney《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年(5月31日 No.1)》 2011年 デイヴィッド・ホックニー財団©David Hockney《ノルマンディーの12か月 2020‐2021年》(部分) 2020‐21年 作家蔵©David Hockney《クラーク夫妻とパーシー》1970‐71年 テート©David Hockneyデイヴィッド・ホックニー1937年、英国生まれ。王立美術学校を卒業後、ロサンゼルスに移住。現在はノルマンディーを拠点に活動。2017年にはロンドン、パリ、NYで回顧展を開催。テート・ブリテンでは入場者数の記録を更新し、約50万人が来場。ノルマンディーにて2021年4月1日©David HockneyPhoto:Jean-Pierre Goncalves de Limaデイヴィッド・ホックニー展東京都現代美術館 企画展示室1F/3F東京都江東区三好4‐1‐1開催中~11月5日(日)10時~18時(7/21・28、8/4・11・18・25は~21時。入場は閉館の30分前まで)月曜(9/18、10/9は開館)、9/19、10/10休一般2300円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2023年7月26日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2023年07月23日■前回のあらすじいつも実母を頼っていた緑は、自分で保育園のお迎えに行き柊と過ごすが、食事にお風呂、歯磨きもままならず、平日の子育てがいかに大変だったか気づく。疲れはてて柊が寝た後、帰宅した夫に子どもの世話をうまくできなかったことを話し、涙する。そして「母親失格」と落ち込む緑に自分の母を思い出した葵だったが…。 >>1話目を見る 【茜side story】私にとっては青天の霹靂でした。どうしても私は、自分が母親として未熟でほかの人より劣っている母親だという意識が強くて…。だから、みんなが子どもにイライラしたり、怒ったりしないと思っていたのです。娘に怒ってしまった後に、私はいつも猛烈な後悔と恐怖に襲われます。いつかこのまま私も娘のことを疎んでしまうのではないか。または娘は私と同じように母親の愛情を期待することをやめてしまうのではないか。だから定期的に相談センターに通ったり、夫に話したりしてきました。なぜなら私は、自分が母親として未熟でほかの人より劣っているという意識が強くあったから…。だからそんな私にどうして緑さんと葵さんが、相談したり愚痴を言っていくれるのか不思議だったのですが…。次回に続く(全23話)毎日更新!※この漫画は実話を元に編集しています原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ 古口春菜 /イラスト・ まりお
2023年06月05日3月25日(土)~6月11日(日)に、新宿のSOMPO美術館にて『ブルターニュの光と風 -画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉』が開催されている。見どころはまず、第一章にあたる「ブルターニュの風景」。入口をくぐると、ブルターニュの荒々しい海と豊饒な大地が目に入る。海に突き出た独特の地形に、打ち寄せる波。その風景に多くの画家が魅了されたであろうことを感じる。ブルターニュ地方は、フランスのなかでも独自の文化を持つ。大西洋に突き出た半島に望む厳しい海や豊かな自然、ケルトの伝統が宿る風俗を、多くの画家が描き残した。本展では、45作家による約70点の油彩・版画・素描を通じて、ブルターニュの歴史・風土・風俗に出会うことができる。さまざまな時代のフランス・ブルターニュの風を感じる美術展だ。第一章では、19世紀前半にサロンで活躍した画家たちによりブルターニュの海、大地、風俗が描かれる。多くの画家によって描かれたことにより、ブルターニュ主題はパリのサロンでブームになっていく。劇的に描かれる海や写実的な自然など、取材をもとにした大画面の絵画の前に立つと、そのまま吸い込まれてブルターニュの地に降り立つことができそうな気持ちになる。また、白い髪飾りなどの伝統衣装や、伝統行事「パルドン祭」の描写からは、独自の文化を紡いでいる様子が伝わる。第二章は、19世紀以降、ブルターニュに足を運んだ画家たちによる作品が並ぶ。クールベ、ブーダン、モネ、ゴーギャンなどの習作やスケッチを通し、印象派からナビ派の誕生の流れを見てとることができる。最後の第三章では、タイトルを「新たな眼差し」として、パリとの関わりを中心に、印象派以降の表現の広がりを紹介していく。スーラ率いる新印象派が開拓した点描法のタッチや、黒を基調とした「パンド・ノワール(黒い一団)」、また20世紀以降のキュビスムなど、さまざまな様式によるブルターニュの風景が見られる。絵画の変化を感じながら、そこに一貫して広がるブルターニュの雄大な自然が、多くの画家たちを魅了していることがわかる。同時に、画家たちの眼差しを通していろんなブルターニュが浮かび上がり、彩り豊かな光と風を堪能した。本展は、カンペール美術館の作品が中心となっており、各作品のための額縁がまた絵の魅力を力強く支えている。チケット発売中。取材・文:河野桃子
2023年03月31日ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW Anderson)から、オランダの画家・レンブラント・ファン・レインにインスパイアされたカプセルコレクションが登場。。ユニセックスのウェアやアクセサリーが、2023年3月17日(金)よりジェイ ダブリュー アンダーソン 伊勢丹新宿メンズ店ほかで発売される。オランダの画家・レンブラント着想のコレクションジェイ ダブリュー アンダーソンのクリエイティブ・ディレクター、ジョナサン・アンダーソンが“セルフィーの先駆者”だと考える、オランダの画家・レンブラントの自画像から着想を得たカプセルコレクションを発表。レンブラントは、光と影のコントラストを駆使した画風と、生涯“自画像”を描き続けた画家として知られる、バロック絵画を代表する巨匠である。レンブラントがペンとインクで描いたクロスハッチの自画像は、ミラノで開催された2023年秋冬メンズ&23年ウィメンズリゾートコレクションの招待状に使用されたデザイン。今回のカプセルコレクションでは、そんなレンブラントの自画像にフィーチャーしたアパレルからアクセサリーまで、多彩なアイテムが展開される。クラシックフィットのスウェット中でも注目は、約400年前のレンブラントの自画像が全面に刺繍されたスウェットだ。体にフィットするクラシックなシルエットに、肩を少し落としたドロップショルダーのデザインで、リラクシングなムードをプラス。カラーは、ベーシックなブラックとホワイト、鮮やかなブルーの3色を用意する。バッグ&バケットハットもそのほかにも、レンブラント自画像の総柄パンツに加え、トートバッグやバケットハットなど小物類も取り揃える。【詳細】ジェイ ダブリュー アンダーソン レンブラント カプセルコレクション販売日:2023年3月17日(金)販売店舗:ジェイ ダブリュー アンダーソン 伊勢丹新宿メンズ店、ドーバー ストリート マーケット ギンザアイテム例・REMBRANDT スウェットシャツ 50,600円・REMBRANDT クルーネックジャンパー 137,500円・REMBRANDT パンツ 108,900円・REMBRANDT トートバッグ 96,800円・REMBRANDT バケットハット 31,900円【問い合わせ先】ジェイ ダブリュー アンダーソン 伊勢丹新宿メンズ店TEL:03-5315-0058
2023年03月16日2023年3月25日(土)より、SOMPO美術館では、『ブルターニュの光と風-画家たちを魅了したフランス〈辺境の地〉』が開催される。フランスのブルターニュ地方が、いかに画家たちの心をとらえたかを、ブルターニュに関する作品を多数所蔵する地元カンペール美術館の作品を中心に、45作家約70点の油彩、版画、素描で紹介する展覧会だ。ブルターニュとは、フランス北西部に位置する地域。豊穣なる海と大地、土着的な習俗が色濃く残る人々の暮らしは、19世紀以来、主にフランスの画家たちに様々なインスピレーションを与えてきた。とくに、タヒチに旅立つ前のポール・ゴーギャンが、この地の小村ポン=タヴァンに滞在したことから、彼を取り巻く画家たちの一団「ポン=タヴァン派」が生まれたことは有名だ。太く明確な輪郭線と平坦な色彩構成を特徴とする手法「クロワゾニスム」は、ここポン=タヴァンで、ゴーギャンとエミール・ベルナールが確立した。さらに、19世紀末、ピエール・ボナールやモーリス・ドニらがパリで結成した前衛的な若手芸術家集団「ナビ派」の誕生も、ポール・セリジェがこの地でゴーギャンに絵の指導を受けたことがきっかけとなった。同展では、彼らの活動はもちろんのこと、その他の画家たちの作品も紹介する。たとえば、ゴーギャン以前にブルターニュの魅力を見出した、アルフレッド・ギユや、リュシアン・レヴィ=デュルメールなど。彼らの作品は、ゴーギャンらのそれとは違ったドラマや神秘に満ちている。また世紀末にブルターニュを拠点に暗澹たる風景を描いた一派「バンド・ノワール(黒い一団)」の作品など、ゴーギャンが去った後の、新たな画家たちの活動なども興味深い。およそ一世紀の間に様々な様式で描かれたブルターニュの姿を見ることで、画家たちを魅了したこの地の魅力を理解することができるだろう。<開催情報>『ブルターニュの光と風 ー画家たちを魅了したフランス<辺境の地>』会期:2023年3月25日(土)~ 6月11日(日)会場:SOMPO美術館時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜料金:一般1,600円、大学1,100円公式サイト:
2023年03月14日住む家を選ぶ時、居心地のよさは重要なポイントです。設備などのほか、建物のデザインも居心地のよさに大いに関わるでしょう。アパートの中に猫がひょっこり画家の晴夏(_harenatsu)さんが、TikTokに投稿した動画に4万を超す『いいね』がついています。晴夏さんによると、大家から依頼されて、大阪府吹田市にあるアパート『Brooklyn ONE(ブルックリン・ワン)』の共用部である、壁や床に絵を描いたとのこと。日常の中に、心が和むアートがなじんだ光景をご覧ください!@_harenatsu 大家さんからご依頼を頂き、レトロなアパートの壁や床に絵をお描きしました⬛#お絵描き #アート #painting #art ♬ Bye by me - Vaundy建物内を、晴夏さんが描いた猫たちが自由に過ごしているようです!建物の名前の通り、アメリカのニューヨーク州・ブルックリンの雰囲気をまとったアパート。描かれた空も、帰宅した時に眺めると、心の疲れを癒してくれそうですね。晴夏さんの手によって、温かみが増したアパート内の光景に心動かされた人たちから、コメントが多数寄せられています。・寝ぼけて壁の猫ちゃんに話しかけそう。・私は壁をなで始める。・こういうアパート、素敵。もっと増えてほしい。・日常の一部にアートがあるのっていいね。・依頼した大家さんのセンスが好き。階段の肉球もかわいいね。なお、アパートの大家によると、2023年3月5日現在、入居者を募集中とのこと。住居はもちろん、事務所、教室、アトリエ、サロンなど用途が自由のため、興味がある人はこちらのInstagramから連絡してみてはいかがでしょうか。Brooklyn ONE(brooklyn_one_kandai)[文・構成/grape編集部]
2023年03月05日北海道で画家として活動する、晴夏(@_harenatsu)さん。晴夏さんが制作し、Twitterで公開した『あるアート作品』が話題になっています。ある雪の日の夜、晴夏さんはソーダフロートのイラストを手に持って…。画家による気晴らし遊び。 pic.twitter.com/MhS07auLLz— 晴夏 (@_harenatsu) February 19, 2023 遠くでぼんやりと光る町のあかりが、切り抜かれたグラス部分の中を、まるで炭酸の泡のように流れていきます…!幻想的なソーダフロートの動画は、携帯電話とイラストを横に向けた状態で撮影されました。晴夏さんによると、制作のアイディアは、すきま時間にふと思いついたとのこと。数年前によく描いてたシリーズなのですが、この向きに動かして動画を撮ったら街の光がソーダの気泡みたいになるな とふと思い立ったので、仕事の合間にお散歩がてら撮りに行ってみました。— 晴夏 (@_harenatsu) February 19, 2023 日常風景からひらめいて、きれいな『作品』を生み出した、晴夏さん。ピントを調整して、遠くの街灯をぼんやりと丸く映すアイディアも、光っていますね…!晴夏さんのTwitterには、1万件以上の『いいね』と、称賛のコメントが届いています。・キラキラしていてきれい。発想が素敵!・こういうふうに表現する方法があったとは…目からウロコだ。・ソーダフロートのシュワシュワが伝わる。どんな味がするのかな。視点や、とらえ方を変えてみると、日常的な風景も美しく見えることがあるのですね。みなさんも、見慣れた景色を、別の切り口からとらえてみると、面白い発見があるかもしれません…![文・構成/grape編集部]
2023年02月24日上野の東京都美術館で、『レオポルド美術館エゴン・シーレ展ウィーンが生んだ若き天才』が開かれています。19世紀末のウィーンを代表する画家、エゴン・シーレ(1890-1918)。28歳で亡くなった画家の貴重な作品が、ウィーンの美術館から多数来日しています。本展の見どころや画家の生涯について、ご紹介します!ウィーンから名画が来日!エゴン・シーレ《ほおずきの実のある自画像》1912年レオポルド美術館蔵【女子的アートナビ】vol. 279本展では、ウィーンのレオポルト美術館が所蔵する作品を中心に、シーレの油彩画やドローイングなどを多数展示。さらに、クリムトやココシュカなど同時代の画家たちの作品もあわせ、約120点の作品が紹介されています。ウィーンの中心地にあるレオポルト美術館は、ウィーン世紀末コレクションを中心に、オーストリアの美術作品約6000点を所蔵。なかでも、シーレ作品は約220点も収集し、「エゴン・シーレの殿堂」として知られています。そんな美術館から来日したシーレ作品を、本展では間近でたっぷり楽しむことができます。才能に恵まれすぎた天才画家!『エゴン・シーレ展』会場風景シーレが生まれたのは、オーストリアの古い町トゥルン。6歳ごろから絵の才能を発揮し、16歳のとき、学年最年少で名門のウィーン美術アカデミーに合格します。しかし才能に恵まれすぎたシーレは、伝統的なカリキュラムや厳格な教師の指導に満足できず、最終的にはアカデミーを退学。当時、ウィーン画壇の中心的な存在だったクリムトに才能を認められていたため、仲間と「新芸術集団」をつくり、独自の表現を追求していきます。会場では、シーレがアカデミー時代に描いた作品や、新しい表現を模索していく過程の作品も見ることができます。自画像の意味は…『エゴン・シーレ展』会場風景本展では、シーレの自画像が大きな見どころのひとつになっています。メインビジュアルとして使われている《ほおずきの実のある自画像》も、シーレの代表作となっている作品です。短い生涯で、約200点もの自画像を制作したシーレは、作品を描くことで自分のアイデンティティを探究し、自身の苦悩や葛藤も表現。特に裸体自画像では自分のカラダを徹底的にさらけ出し、挑発的で攻撃的にも思える視線をこちらに向けています。エゴン・シーレ《吹き荒れる風の中の秋の木(冬の木)》1912年レオポルド美術館蔵また、シーレは風景画も多く描いていますが、こちらも単なる写生ではありません。本展を担当された東京都美術館学芸員の小林明子さんによると、風景画にもシーレの内面や感情、そのときの心象が映し出され、象徴的な風景になっているそうです。わいせつ画と批判され…エゴン・シーレ《悲しみの女》1912年レオポルド美術館蔵若く才能あふれる画家は、性をテーマにした表現にも挑み、また制作スタイルも過激でした。先鋭的すぎて、批判されることもしばしば。戸外でヌードモデルを描き大問題となって街を追い出されたり、わいせつ画を制作して公にしたことで刑務所に留置されたりしたこともあります。また私生活では、当時16歳だった女性ワリーと同棲。4年も一緒に暮らし、彼女の姿を描いていました。ワリーは、刑務所にいたシーレのことも献身的に支えていました。本展で見られる《悲しみの女》もワリーがモデルです。献身的な彼女を捨て…エゴン・シーレ《縞模様のドレスを着て座るエーディト・シーレ》1915年レオポルド美術館蔵刑務所から出た後、暮らしも困窮していたシーレですが、その後パトロンとなる支援者たちが表れて生活も一変。アトリエも構えて、創作活動も活発になります。ところが、社会的に認められはじめたシーレは、自分の妻としてワリーはふさわしくないと判断。アトリエの向かいに住むブルジョア階級の娘と結婚してしまいます。ただ、ワリーに対しても未練があったため「毎年休暇は一緒に過ごそう」と提案しますが、彼女から拒絶されました。その後、ワリーは従軍看護婦に志願し、1917年に病没します。会場では、妻のエーディトを描いた作品も見ることができます。28歳で生涯を閉じるエゴン・シーレ《横たわる女》1917年レオポルド美術館蔵25歳で結婚したシーレは、第一次世界大戦に召集されますが、戦時下でも作品が発表され、国際的な評価も高まっていきます。ウィーンに帰還した後も、素描集が出版されたり、展覧会で作品が多数売れたりと絶好調。また、私生活でも妻が妊娠し、幸せの頂点に立っていました。ところが、1918年、流行していたスペイン風邪により妊娠6か月の妻が死去。その3日後に同じ病でシーレも亡くなりました。28年の生涯でした。刺激的で心に刺さるアート不安や恐れ、絶望などを描く表現主義的な手法で、多くの刺激的な絵画を残したシーレ。今の時代に見ても結構きわどい絵もありますが、画家の内面にあるものを赤裸々に出したアートは心に深く突き刺さります。シーレの作品が日本に集まるのは約30年ぶり。しかも巡回展はありません。ぜひこの貴重な機会に、シーレ作品を間近でご覧になってみてください。Information会期:~4月9日(日)※日時指定予約が必要です休室日:月曜日会場:東京都美術館開室時間:9:30~17:30※金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)観覧料:一般¥2,200、大学・専門学校生¥1,300、65歳以上 ¥1,500
2023年02月23日19世紀後半、ウィーンではルネサンス以来の伝統から逸脱したさまざまな芸術の挑戦が巻き起こった。この「世紀末」と呼ばれるエポックに生きた画家、エゴン・シーレの展覧会「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」が始まった。油彩・ドローイングなど50点に加え、クリムトなど世紀末芸術を代表する画家たちの作品約70点も併せて展示される。夭逝の天才が描き切った真摯で赤裸々な人間の姿。シーレの絵は見る人を戸惑わせるかもしれない。ゴツゴツと骨が浮き出た人体。裸の背中から伝わってくる痛々しいまでの孤独は、たった今描かれたばかりのような臨場感にあふれている。「シーレの魅力の一つはデッサン力。見たものを瞬時に捉え、素早くはっきりした線で描く。空間の中で人物を捉え、平面に落とし込む能力は抜群でした」と学芸員の小林明子さん。その才能は早熟で、弱冠16歳、最年少で美術アカデミーに入学。しかし伝統的な教育内容に飽きたらず退学してしまう。その後、在学中に出会ったクリムトに影響を受けて、仲間たちと芸術集団を立ち上げ、20歳を迎える頃には自らのスタイルを確立する。「シーレは自分自身を掘り下げ、内面と向き合った画家です。西洋美術では伝統的に神話や宗教、歴史を主題として描かれてきましたが、シーレは自分が抱える孤独な気持ち、社会に受け入れられないもどかしさを人間そのものの姿を通して表現しようとしました」シーレの絵には既視感がなく、どこかで見たポーズ、光景が描かれることはない。例えば空中に投げ出されたようにうずくまる女性の姿態。露わな下半身を衣服が辛うじて覆う。顔は見えないが、そこに見えるのは絶望、それとも恐れ、羞恥だろうか。「独特のポーズによって、人体だけで画面を成り立たせるセンスが際立っています。それだけでなく、こうしたポーズや裸を描くのは、そこに人間の本質や真実を見出したから。性器までも描く赤裸々な表現にも挑みましたが、それを描くことで、存在の本質を表現したかったからだと思います」人物画同様、数多く描かれた風景画にも画家の感情や思考が投影されている。ゴッホやムンクらにも通じる「表現主義」と呼ばれる所以だ。シーレは第一次世界大戦に招集され、終戦の年にスペイン風邪によって命を落とした。享年28歳。自らを「永遠の子ども」と称し、本当にそのまま逝ってしまった。稀有な才能が遺した分身ともいえる作品を、ぜひ体感してみてほしい。Who’s Egon Schiele?1890年、オーストリアに生まれ、16歳でウィーン美術アカデミーに入学。1909年、仲間と共に「新芸術集団」を結成。独自の表現主義的な画風を確立した。1918年、スペイン風邪に罹り、28歳の若さで亡くなった。アントン・ヨーゼフ・トルチカ《エゴン・シーレの肖像写真》1914年写真レオポルド家コレクションLeopold Museum, Vienna筋骨隆々とした伝統的な男性裸体像とは異なる骨ばった体、大きな関節が目を引く。とてもリアルだ。エゴン・シーレ《背を向けて立つ裸体の男》1910年グワッシュ、木炭/紙レオポルド家コレクションLeopold Museum, Vienna20代のはじめ、シーレは家出少女を匿い、それをきっかけに逮捕されるという事件に見舞われる。その勾留後に描かれた自画像。「傷ついた姿で視線は挑発的な感じも。若者らしい繊細な雰囲気で、複雑な心境が表れている眼差しが印象的です」(小林さん)エゴン・シーレ《ほおずきの実のある自画像》1912年油彩、グワッシュ/板レオポルド美術館蔵Leopold Museum, Viennaシーレは体を極端にひねったり、うずくまったりしたポーズをモデルにとらせた。立ったり、横たわる姿勢の多い伝統的な裸婦像からは大きく逸脱している。エゴン・シーレ《頭を下げてひざまずく女性》1915年鉛筆、グワッシュ/紙レオポルド美術館蔵Leopold Museum, Viennaモデルはシーレの恋人だったワリー・ノイツェル。黒いスカーフの向こうには、神経質そうな男の顔が描かれている。男は他ならぬシーレ自身であり、彼女の悲しみの原因が暗示されている。エゴン・シーレ《悲しみの女》1912年油彩/板レオポルド美術館蔵Leopold Museum, Vienna「シーレは風景画もよく描きました。風景そのものという描写以上に、そのときの心境、寂しさや孤独が投影されています」。恋人ワリーと住んだ、クルマウの町。伝統的な建築の家々に暗い影が降りているようだ。エゴン・シーレ《モルダウ河畔のクルマウ(小さな街IV)》1914年油彩、黒チョーク/カンヴァスレオポルド美術館蔵Leopold Museum, Viennaレオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才東京都美術館東京都台東区上野公園8‐36開催中~4月9日(日)9時30分~17時30分(金曜は~20時。入室は閉室の30分前まで)月曜休一般2200円ほか※日時指定予約制TEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2023年2月8日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2023年02月06日JNN中東支局長という肩書ながら、中東のみならず、世界各地を飛び回って、戦場や紛争地の現実をニュースで発信しているTBSテレビ特派員、須賀川拓。映画『戦場記者』は、今やYouTubeでもよく知られる存在となった彼の取材記録であるとともに、記者、須賀川拓にも焦点を当てたドキュメンタリーだ。世界の戦地を周り、取材し続ける彼は現地で何を感じ、厳しい現実を前に何を思うのか?この日はJNN中東支局長のデスクのあるロンドンにいた須賀川本人にリモートで話を聞いた。映画ならば、現地で見聞きしたことをそのまま伝えることができるはじめに作品の裏側に少し触れると、本作『戦場記者』の監督は、須賀川本人。つまり、クレジットだけで判断すると、戦場記者としての自分を自分で描いたことになる。ただ、作品を観れば分かることだが、実際の作品のニュアンスは少々異なる。このような形になった経緯をまず聞いた。「自分で自分を描くなんて“どれだけ自己愛が強いんだ”とかの意見があるのはごもっとも。さすがに僕も自分を全編にわたって編集して描くとなるとかなり“痛い人”になってしまうことは認識していました(笑)。まず、今回の『戦場記者』は、前段として今年のTBSドキュメンタリー映画祭で発表した『戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実』があります。その後、この作品を基軸に新たな作品ができないかとなったときに、もっと僕自身が前に出たらいいのではないかという意見が出たんです。戦場記者として僕が考えていることや感じていることをもっと前面に出してもいいのではと。そういう意見をいただいたことは素直にありがたい。そう思う一方でこう思いました。“自分がディレクターで自分をフィーチャーすることはありえない”と。ですから、今回の場合、第三者として協力ディレクターの方に入っていただいています。実際に戦地で取材してリポートしている様子は自分で編集しているんですけど、それ以外のところ、たとえば僕が戦地で感じていることをインタビューに答えているところなどは、協力ディレクターに主体になってまとめてもらっています。ただ、そう振り分けてもやっぱり気持ち悪いというか。編集時も自分のインタビューのところに来ると聞いてられない(苦笑)。あまり僕自身が立ちすぎるのはよくないんじゃないか、もっと協力ディレクターが存在していることを前面に出した方がいいんじゃないかと、最後までこの問題に関しては修正を重ねていました。いまだに監督としてクレジットされていることがむずかゆくて心が落ち着きません(笑)」このような経緯で完成した作品で、メインに置かれるのは須賀川の取材日誌ともいうべき現地からのリポート。2021年5月、イスラエルとハマスの戦闘が激化したガザ、2022年2月、ロシア軍の軍事侵攻直後のウクライナおよびチョルノービリ原発、2022年8月、タリバン最高幹部へのインタビューを実現させたアフガニスタンなど、危険の伴う紛争地、戦場での取材が収められている。「作品を作る上では、戦地で起きていることをちゃんと伝えたいと考えました。そう言うと語弊があるんですけど、テレビのニュースでのリポートというのは、尺の制限があって伝えられることは一部に限られてしまう。たとえば、爆撃を受けて家族を失った方がいらっしゃるとする。その場合、爆撃された家のショットがあって、遺族と周囲の人々のコメントぐらいで終わってしまうことがほとんど。その出来事のメインの要素だけしか伝えられない。でも、実際は遺族にはそれまでの歩みがあって、亡くなった人にも人生のストーリーがある。当然ですけど、一部分だけでは語り尽くせないことがいっぱいある。今回は映画ですから、テレビの宿命である瞬間、瞬間を切り取ることにとらわれる必要はない。現地で僕が目の当たりにしたこと、人々から聞いたことをそのまま描くことで、戦場のリアルを、戦地の現実をそのまま伝えられればと思いました」見て見ぬふりすらもされないアフガニスタンの“橋の下”の惨状須賀川の言葉どおり、通常のニュース報道ではこぼれ落ちてしまいそうな名もなき人々の生の声や、地上波ではちょっと流すのが難しい悲惨な映像も収められている。とりわけ強烈な印象を残すのが、いまだ混乱の続くアフガニスタンからのレポート。貧困と薬物が蔓延する今のアフガニスタン社会の縮図と言っていい、どこにも行き場のないドラッグ中毒者たちが数千人集まった橋の下の光景は、衝撃を受けるに違いない。須賀川はそこにも臆することなく足を踏み入れる。「ショッキングな映像ですけど、こういうことをちゃんと見せないとアフガニスタンの現実は伝わらない。だから、この話を聞いたときに、行こうと決めていました。あの橋の下は、もうこの世の終わりというか、人々はカメラに撮られようともうどうでもよくなっていて、目の前で薬物を吸い始める。“人間はここまで自暴自棄になってしまうのか”と思ったし、リポートでいろいろとしゃべってますけど、気持ちとしてはもう言葉を失いました。なによりショックだったのは、周りにいる人たちが完全に無関心なんです。映像を見てもらえれば分かるように、あの橋はかなり人や車の往来がある。でも、誰も気にかけていない。誰もいない僻地や離島ではない、街のど真ん中にあるのに、完全に社会から断絶されている。見て見ぬふりならまだ分かるんです。たとえば、日本ならば公園にホームレスの方がいたら、どんな印象にしても、いずれにしてもその存在に気づくじゃないですか。なにかしら関心を寄せると思うんです。でも、アフガニスタンのあの場所とあそこにいる人々は、見て見ぬふりもされない。完全にシャットアウトされていて目隠しされたような状態になっている。だから、社会問題にすらならない。本当に暗澹たる気持ちになりました」感情に訴えかけるだけではないファクトを重視する理由今回の作品では、戦地の現地取材のみならず、その場所に落とされた爆弾の威力や使用された兵器などの調査取材も記録されている。「そこまで調べる必要はないのでは?」とこちらが思うことも調べあげていることに驚かされる。「これは僕の性格で、いろいろなところに興味がいって、知りたくなってしまうんですね(笑)。でも、記者のほとんどはそうだと思います。現場に行って現状を撮って、被害者の話を聞いて、“はい終わり”という人はいないと思います。みなさん、そこから裏にどんなことがあるのかとか調べ尽くしていく。ただ、僕自身はかなり意識して力を入れているところはあります。というのも、戦争報道であれば、現場に行って被害者に話を聞き、亡くなった方の写真を見せるみたい流れで報じられるのがパターンとしてある。実際に被害を受けた方々の言葉には重みがありますから、これはこれからも伝えていかなくてはならない。でも、一方で、このパターンでの報じ方は限界というか。遺族の話で感情に訴えるだけでは視聴者のみなさんにもう伝わらなくなってきているのではないかという、危惧があるんです。もっと訴求力を高めることが必要ではないかと。そうなると、たとえばどのような爆弾が落とされたのかといったファクトが重要で。今回、爆弾処理の現場を取材してますけど、ああいう形で現地に落ちた爆弾がどのような威力をもっていたのかが想像できると、よりその出来事が身近に感じられると思うんです。そのような想像ができると遺族の悲しみや苦しみ、悔しさといったこともより伝わってくるのではないかと。なので、僕自身、確かに意識はしているんですけど、これまでの記者さんもこうした細かい取材をしてきていると思います。ただ、それを発表する場というのがテレビの限られた報道の枠ではなかなかなかった。それが今ネットやこの映画のように発表できる場ができたので、こういう細かいところまで調べ尽くして、重層的に起きたことを伝えるような報道はこれからどんどん増えていくと思います」戦地からの報道を続けることがいったい何になるのか世界各地の戦地を巡っているわけだが、権力者の思惑や意向によって、無関係の人々の命や生活が踏みにじられる現実がある。戦地での取材はやりきれないことの連続と想像するが、どのように気持ちを処理しているのだろうか?「処理できていないと思います。たとえば今回の映画では、イスラエルの攻撃によりガザで奥さんと子ども4人を亡くした男性が登場します。彼を哀しみから救うことは僕にはできない。無力だと思います。そして、残酷な言い方になってしまいますけど、彼を忘れるわけではないけれども、心の片隅ぐらいに置いておかないと、僕自身も前には進んでいけない。僕も人間なので、そうしないと前を向けない。もちろん、過去に取材で知り合った人たちとは、常時連絡を取り合ってはいます。だけど、一個人で抱えられるキャパシティは限りがある。だから、忘れるわけではないですけど、心の片隅に置いておかないと、次の取材へ向かうことができなくなってしまう。そこは割り切るしかない。悲しいことですけど、僕らが報道を続けても世界で起きている紛争や戦争の問題が解決することはおそらくない。あまり言いたくないですけど、人間がいる以上、争いごとは未来永劫やまない。でも、僕は将来的に起きる戦争を踏みとどまらせたり、ガザで家族を失った彼のような人や国を、逃れるしかなくなった難民を、なるべく出さないようにすることはできると思っている。それを信じて報じていくしかない。すべてを受けとめて、己のすべてをかけてこういった問題に取り組める人というのが世の中にはいます。中村哲さん(※パキスタンやアフガニスタンで医療活動に従事した医師。2019年にアフガニスタンで銃撃を受け命を落とした)などはそうだと思います。でも、僕はそうはなれない。だから、自分のキャパを分かった上でやれることをやるしかないと思っています」ひと昔前だったらきっとポンコツ記者YouTubeや映画の場があることに感謝テレビでは伝えきれない紛争地や戦場の中にいる人々の生の声をTBS公式YouTubeで積極的に配信。そうした功績が認められ、今年(2022年)、国際報道で優れた業績をあげたジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した。傍から見ると、この特派員という仕事が天職に映るが本人はどう感じているのだろうか?「スポーツ局から始まって、報道局社会部原発担当、警視庁担当などを経てきたのですが、国内の報道の記者もやりがいはありました。今も昔もニュースの現場が好きです。そこはおそらく一生変わらないと思います。ただ、現職(JNN中東支局長、TBSテレビ特派員)になって、ニュースの伝え方であったり、取材の手法であったりと、より自分の持ち味を生かせるようになったところはあると思います。あと、誉められたことではないのですが、僕はある出来事を簡潔にまとめる能力がかなり怪しい。これはテレビの記者としては致命的なんです。たとえば現地の取材報告などは“1分でまとめて”とかが当たり前にできないといけない。でも、僕はいまだに苦手で(苦笑)。おそらくひと昔前だったら、リアルなポンコツ記者で配属を変えられていてもおかしくない(笑)。YouTubeや今回の映画のような場があるから、記者としてなんとかやれているところがある。だから、今という時代のタイミングに救われている。いい時代に記者になれて感謝しています」来年は40歳を迎えるが、今後をどう考えているのだろうか?「今言われて気づきました。いや、最近も、サバを読んでいたわけではなく、普通に自分の年齢を間違えて周囲に言ってたんですよね(苦笑)。それぐらいあまり気にしていない。体力が続く限りこの仕事をしたいだけで40歳だから何かということは特にないです。強いて目標を挙げるとすれば、今までやり続けてきたことをこれからもやり続けていきたい。このひとつひとつの積み重ねが後につながっていく。ひとつひとつの取材報告がもしかしたら少し世界を、社会を、いい方向へ変えるかもしれない。だから、これからも現地に行って取材して、それを伝える。このことをずっと続けていきたいんです」取材・文:水上賢治<作品情報>『戦場記者』上映中公式サイト:テレビ
2022年12月21日TBSテレビ特派員にして、現在はYouTubeでも注目を集める須賀川拓が、世界の紛争地を取材するドキュメンタリー『戦場記者』の初日舞台挨拶が12月16日、東京・角川シネマ有楽町で行われ、拠点のロンドンから一時帰国した須賀川監督が登壇。ジャーナリストの青木理、須賀川監督と同じく2019年に「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した村山祐介の二人も駆けつけ、新時代のジャーナリズムをテーマに意見を交わした。2022年3月開催の「TBSドキュメンタリー映画祭」で上映された『戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実』をベースに、さらなる取材を重ね、劇場映画として公開。ついに作品の封切りを迎え、須賀川監督は「まずは、紛争地で取材に応じてくれた皆さんに『しっかり伝えて、観てもらえていますよ』と伝えたい」と感無量の面持ちを浮かべ、「多くの皆さんに観ていただき、建設的な批判も含め、いろんな声をいただき、次の取材に活かせれば」と抱負を語った。須賀川拓監督青木は「メディア環境が激変するなか、外報はテレビの視聴率がとれず、新聞でも一番読まれないので、予算も人も減らす傾向が顕著になっている」と指摘し、「世界の情報が分からないと、人々も内向きになってしまう。それを防ぐためにも、この映画を通して、メディアが現地で直接取材することの大切さに触れる機会になれば」と本作の意義を訴えた。青木理また、印象的なシーンとして「須賀川監督が“意地”という言葉を使っていた」と語ると、須賀川監督は「そう言ってもらえると、うれしい。意地の裏に何があるか、説明しようがないが、意地で伝え続けなければ、絶対に伝わることのない物語ばかり」と力説。紛争地の取材経験も豊富な村山は、「取材のプロセスをさらけ出し、距離感のない語りで(観客を)戦場に連れていく。その持っていき方に悔しい気持ちで映画を観た」と“同業者”として、須賀川監督の取材姿勢をたたえた。村山祐介舞台挨拶の締めくくりとして、須賀川監督は「この映画を通して、現状を知ってもらい、議論が広がることで、支援の懸け橋や次のムーブメントにつながるきっかけになれば。今は変えられないかもしれないが、未来の戦争や難民を減らす力にはなるはず」と期待をこめて、アピールしていた。取材・文・撮影=内田涼<作品情報>『戦場記者』公開中監督:須賀川拓撮影:寺島尚彦 / 宮田雄斗 / 渡辺琢也 / 市川正峻映画『戦場記者』予告編公式サイト:
2022年12月16日世界の紛争地を飛び回ってきた日本人記者の視点から“戦場の今”を映し出すドキュメンタリー映画『戦場記者』が本日より公開。これを記念して、映画プレゼンターの赤ペン瀧川が本作の<見逃さないでほしい注目ポイント3か条>をまとめた特別映像が公開された。監督は、TBSテレビに在籍し、JNN中東支局長として現在ロンドンを拠点に、世界中を飛び回る特派員・須賀川拓。ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど世界の戦地における国際ニュースだけでは知りえない戦争の残酷さを現実として突きつける作品となっている。この度公開された特別映像では、赤ペン瀧川が注目した3つのポイントを紹介。「①地球の裏側で真実を目撃戦場に向かう1人の男」では、須賀川監督の経歴から、レバノンの首都ベイルートで起きた穀物庫の巨大爆発事故、現地のドラック王に突撃取材するなどを挙げ須賀川の取材スタイルを解説し、「②残酷な世界の現実過酷な戦場三連発」では、ガザ、ウクライナ、アフガニスタンの3つの紛争地での須賀川の取材成果を紹介。そして「③なぜ戦場に向かうのか?須賀川拓が語る真のニュース」では、須賀川が危険を冒してまで、どうしてそこまでやるのかを考察し、「このドキュメンタリーを最後まで見た時に理解します。須賀川さんが考えるジャーナリズム、報道に懸ける情熱と希望をこの映画で知っていただきたい」と締めくくっている。また、本作の公開に合わせて緊急帰国する須賀川拓監督が登壇するトークイベントが12/16(金)と12/17(土)に開催されることに。さらにゲストとしてジャーナリストの青木理、村山祐介、綿井健陽に加え須賀川拓監督、ウクライナ出身の政治評論家のナザレンコ・アンドリーら豪華なジャーナリストたちが登壇することが決定した。赤ペン瀧川が見逃さないで欲しい注目ポイントを紹介! 『戦場記者』特別映像【トークイベント開催概要】①12月16日(金)【会場】東京角川シネマ有楽町【時間】15時30分の回(上映後)【登壇】須賀川拓(監督)、青木理(ジャーナリスト) 、村山祐介(ジャーナリスト)(以上予定)②12月16日(金)【会場】東京ヒューマントラストシネマ渋谷【時間】18時30分の回(上映後)【登壇】須賀川拓(監督)、村山祐介(ジャーナリスト)、綿井健陽(ジャーナリスト)(以上予定)③12月17日(土)【会場】東京角川シネマ有楽町【時間】10時30分の回(上映後)【ゲスト】須賀川拓(監督)、ナザレンコ・アンドリー(政治評論家)、秌場聖治(TBSテレビ 外信部長)(以上予定)④12月17日(土)【会場】東京角川シネマ有楽町【時間】13時20分の回(上映後)【ゲスト】須賀川拓(監督)、ナザレンコ・アンドリー(政治評論家)、秌場聖治(TBSテレビ 外信部長)(以上予定)『戦場記者』公開中
2022年12月16日TBSテレビの中東支局長として、パレスチナ、アフガニスタン、ウクライナなど様々な紛争地域を取材する須賀川拓が手がけたドキュメンタリー映画『戦場記者』の公開直前イベントが12月14日(水) 、都内で行われ、戦場カメラマンの渡部陽一氏とテレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏が出席。須賀川監督もロンドンからリモート参加し、戦争報道のあり方について議論を交わした。2022年3月開催の「TBSドキュメンタリー映画祭」で上映された『戦争の狂気中東特派員が見たガザ紛争の現実』をベースに、さらなる取材を重ね、劇場映画として公開。長年の取材が“映画化”されることに、須賀川監督は「あくまで取材を受けてくださる側が主役なので、タイトルも含めて自分が主役のようにフィーチャーされることには、いまだ違和感も覚えますが、私が軸になることで、紛争地の現状を皆さんにお届けできるなら、結果的に良かった」と戸惑いとともに、喜びを示していた。須賀川拓監督自身も戦場での取材経験が豊富な渡部氏は「その場にいて、カメラを回す。これぞ国際報道の力であり、真骨頂」と唸り、「取材の柱となるのは、コーディネーターや通訳といった現地とのつながり。その地域で生まれ育った人だからこそ、危機の動きや情勢の変化を引き寄せることができる。チームの力が映像に激しく映り込んでいる」と取材に対する姿勢を称賛した。渡部陽一国内外のメディア事情にも精通するスペクター氏は、「今はテレビを見ないという人も増えているが、この映画を見てもらえれば、大手メディアだからこそ、充実した取材ができると伝わるはず。時代が変わったとは言いたくないし、テレビの重要な役割をこの映画で改めて実感しました」と熱弁。このコメントに、須賀川監督は「安全はお金で買える部分もあるので、大手メディアはもっと現地に行くべき。個人ではできることに限界があるので、(テレビ局員として)謙虚に続けていきたい」と決意を新たにしていた。デーブ・スペクターその上で「視聴者に届けるのはスタートに過ぎず、常にその先を考えている」と語り、「テレビ報道、YouTube、そしてこの映画を見ていただき、賛否含めた議論が巻き起こることで、結果的に紛争地域に暮らす人々への支援につながれば。それが明確な最終ゴール」だと話していた。取材・文・撮影:内田涼<作品情報>『戦場記者』12月16日(金) 角川シネマ有楽町ほか全国順次公開監督:須賀川拓撮影:寺島尚彦 / 宮田雄斗 / 渡辺琢也 / 市川正峻公式サイト:
2022年12月14日12月16日(金) 公開のドキュメンタリー映画『戦場記者』より、本作を紐解くスペシャルインタビュー映像が解禁された。本作は、世界の紛争地を飛び回ってきた日本人記者の視点から“戦場の今”を映し出すドキュメンタリー映画。ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど世界の戦地における国際ニュースだけでは知りえない戦争の残酷さを現実として突きつける作品となっている。この度、解禁となった映像では、中東を中心に世界中を飛び回る記者・須賀川拓の紛争地取材に掛ける想いを語るインタビューに加え、須賀川と同じ職場で共に働き、見守ってきたTBSロンドン支局長(当時)・秌場聖治や、共に取材地へ同行しているカメラマンの渡辺琢也から見たテレビ記者としての須賀川を語るシーンも収められている。その中で須賀川は、「“戦場”と“日常”は紙一重」と様々な紛争地を取材した彼だからこその見方を率直に語る。さらに「空爆された現場はもうこの世の地獄。でもその反対側の道には、これまで通りの日常がある。従来のテレビは、その瓦礫(の映像)から入るんです。瓦礫しか見せない。でもそうじゃないんです。瓦礫の隣を見ると、ケバブ屋がケバブを焼いている。そして『いらっしゃい。いらっしゃい』と言っている。そういった映像を見せることを今まであまりしてこなかった、してこられなかったんです。1分2分3分ではできない。今は映画やインターネットを含めて表現の幅が広がったので、それをちゃんと見せることができる。いろんな考え方があると思うんですけど、あの空爆の現場だけ見せたら、かわいそうだけで終わっちゃうんですよ。『大変そうだな』、『かわいそうだな、遠く離れたところで』って。でも戦争って、それだけじゃないんですよね。表現の幅が狭かったからできなかったことが、今これだけ拡がったからできるようになった。」と、ウェブ動画や本作のような映画といった試みによって、これまで時間の制限ゆえに戦争の現実をごく一部しか報じられなかったテレビ報道の枠を超えていけるようになったと話す。そんな須賀川に対して、秌場聖治は「須賀川はすごいですよ。ずっと喋っていることができる人はあんまりいないんですよ。それはそこまでに勉強してきて、普段から蓄積してきた知識みたいなものがあって初めて喋れる。その引き出しをガッと開けて、そこから掴んで喋るっていうことができる人っていうのはそんなに多くはない。テレビ記者として大事なスキルだと思います」と須賀川の強みを語る。さらに取材で何度も須賀川に同行しているカメラマンの渡辺琢也は「須賀川さんとか、色々な日本の記者が現場に行ってレポートすることが大切なんだと思います。現場に日本人がいることに意味がある」と、須賀川だけではなく、日本人特派員が現場に入りレポートすることの重要性を強調している。また、本作の公開に合わせて緊急帰国することになった須賀川監督と、ゲストによる生配信スペシャル特番が12月17日(土)に配信されることが決定。ジャーナリストの峯村健司氏と政治評論家のナザレンコ・アンドリー氏をゲストに迎え、『戦場記者』にまつわる話から、ウクライナ戦争をはじめとする世界情勢、進化するジャーナリズムなど多岐にわたる内容で深堀りする。『戦場記者』スペシャルインタビュー映像『戦場記者』12月16日(金) 公開【映画『戦場記者』スペシャル特番開催概要】配信日時:12月17日(土)21:00~22:30予定(生配信)配信サイト: 「共感シアター」()※オンラインで出演者が集合トークしている模様をお届けします。ゲスト:須賀川拓監督/峯村健司(ジャーナリスト・青山学院大学客員教授)/ナザレンコ・アンドリー(政治評論家)聞き手:奥浜レイラ
2022年12月13日12月16日(金) より公開される映画『戦場記者』より、TBS DOCSチェアマン太田光からメッセージ映像が到着し、併せて各界の著名人からのコメントが公開された。本作は、世界の紛争地を飛び回ってきた日本人記者の視点から“戦場の今”を映し出すドキュメンタリー映画。ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど世界の戦地における国際ニュースだけでは知りえない戦争の残酷さを現実として突きつける作品となっている。公開されたコメントからは、我々が住む日本から遠く離れた現場でTBSテレビ特派員・須賀川拓が取材現場を歩き、その地に住む人々を見つめ、浮かび上がる戦地の状況を我々に伝えようとする姿を観て感じた、各著名人の想いが伝わってくる。また、現在ロンドンで中東支局長として働いている須賀川が、本作の公開に合わせて緊急帰国することも決定。12月16日(金) の初日舞台挨拶、翌17日(土) も舞台挨拶を行う予定となっている。<著名人からのコメント>■赤ペン瀧川(映画プレゼンター)“ニュースでさえ疑わなければいけない”という現実問題。その解決方法は“現地に行って確かめる”だけだった。シンプルだけど恐ろしい手段で報道を続ける男を追った今作は観客の想像を遥かに超える臨場感がある。■太田光(爆笑問題/TBS DOCSチェアマン)正義だとか悪だとか、極所に行くと、わからなくなっていく。そういうことが多分世界中で起きている。問題を1個1個紐解いていくのは、やっぱり大きな国の役目だと思うし、日本はその中に入ってると思う。だからこそ日本人、日本政府ができることというのは、今やってること以外にもっとあるんじゃないのかなと、この作品を観て正直感じました。■川上泰徳(中東ジャーナリスト)テレビの中東特派員である須賀川記者は、パレスチナ・イスラエル、ウクライナ、アフガニスタンと戦場を歩き、戦争の犠牲になる市民の声を、私たち市民に伝える。戦争報道で市民と共にあるジャーナリズムの在り方を示している。■木村恵子(『AERA』編集長)日常、笑顔、家族の絆……。何よりも大事でかけがえのないものが、戦場では二の次にされてしまう。どうしようもない現実にうちのめされる。それでも現場に立つ戦場記者がいる。そのことが希望だ。■重信房子戦場記者が命がけで送る映像が心に突き刺さる。占領する強者の圧倒的暴力と、強いられた弱者の家族や子供達の死と惨劇に耐え生きる姿。パレスチナで、ウクライナで、アフガニスタンで戦争がいかに庶民を犠牲に晒されていくか、日本の報道番組では見れない映像の数々にこの映画が戦場の真実を伝えようとしていることが分る。■SYO(物書き)「ニュースは消費される」。命がけで戦場の日常を伝え続ける須賀川記者の言葉が、痛みと共に響く。僕たちは僕たちの場所で必死に生きている。余裕があるかもわからない。でも、忘れたくない。この1本を通して、観た“いま”を。■武田砂鉄(ライター)飛び散った破片の重さと鋭利さと冷たさ。それを見る。でも、私たちはそれを知らない。想像するしかない。いくつもの問いが刺さる。■デーブ・スペクター(放送プロデューサー)日本の記者が職場として紛争地をここまでリアルに見られる事はなかなかない。爆撃による民間殺傷の恐ろしさを熟知してるリポーターが伝える必要さを実感。情報が錯綜する今だからこそ意義を感じる。このSNS時代に当事者が発信出来る中で果たして特派員の役割は?須賀川拓が自分に問いかけるジレンマに考えせられる。ウクライナを始め「戦争記者」の使命感が伝わる。■丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)戦場にあっても救助や支援をしないジャーナリストの取材は「偽善」と言われることがある。だが、取材の価値は現場の先にある。取材した記録が発信されることで、地域、人種、時代、何もかもを超えて「行動」が生まれることがあるからだ。須賀川記者が集めた悲劇の断片にも、その力がある。■峯村健司(ジャーナリスト/青山学院大学客員教授)精密誘導弾、自爆型ドローン、死者数……。ロシアによるウクライナ侵攻後、戦況や兵器にばかりに注目していたのかもしれない。ミサイルの標的となった市民の血と涙に迫った記者の執念が掘り起こした戦争のリアルは重い。■村山祐介(ジャーナリスト)いまこの瞬間も、殺戮と欺瞞に満ちた狂気の日常を強いられる人たち。直視できないほどの戦場の現実を、地べたの目線と等身大の言葉、息づかいで私たちに届ける、新しい報道の形がここにある。■望月衣塑子(東京新聞記者)空爆で妻と4人の子を失ったパレスチナ男性が育児に追われる一方で、イスラエルにはガザからロケット弾が撃ち込まれる。米軍撤退後のアフガニスタンでも、ロシアが侵攻したウクライナでも、恐怖と怒りは市民の心をむしばみ、戦争の狂気が人の心の中に黒い根を張り巡らせ続ける。紛争地のど真ん中を走り抜けながら、須賀川記者はそんな人間の「リアル」の断片を拾い集める。いまこの世界に生きる私は一体何をすべきか、自問自答が続いている。■八代英輝(元裁判官・弁護士)法に関わる仕事をしてきた誰にも重くのしかかる世界がつきつけられる。人命尊重、自由、人権、それが当たり前でない地域の多さに言葉を失う。しかし、伝えることは無力とは違うという希望を与えてくれる。■山田健太(専修大学ジャーナリズム学科教授)西側諸国の固定的な目線に対し、地元住民の視点からとらえ直しを迫るのは、いま一番困っている人の声を伝えるという記者・須賀川の意地だろう。忘れられそうな人々、とりわけ日々の生活を脅かされる市井の人を追い続けることで、「その国のいま」をあぶりだしたいという思いが伝わってくる。■綿井健陽(ジャーナリスト・映画監督)国際報道に携わる者にとって、戦争報道はその取材力や勇敢さの真価が問われる時だ。須賀川拓は近年、戦争の現場に何度も挑み続けた。戦況解説や軍事評論ではなく、戦争の現場で須賀川が、何を見聞きして、どう思ったのか。そして、カメラに向かって何を話すのか。既存のテレビ放送枠を超えて、今後も様々なメディア空間でその力が発揮されるに違いない。■渡部陽一(戦場カメラマン)須賀川記者は必ずそこにいる。戦場取材では戦闘にかち合い前線に辿り着くことが最も難しい。無政府状態の国境と検問を潜り抜ける力、最前線から必ず報道する姿勢。これこそが戦場報道の真骨頂であります。TBS DOCSチェアマン太田光 メッセージコメント映像『戦場記者』公式YouTube 15秒予告<イベント情報>『戦場記者』舞台挨拶●2022年12月16日(金) 角川シネマ有楽町時間:15:30分の回(上映後)登壇:須賀川拓(監督)/ゲスト(以上予定)チケット販売:12月11日(日) 0:00~問合せ:03-6268-0015HP:チケットはこちら:●2022年12月16日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷時間:18:30の回(上映後)登壇:須賀川拓(監督)/ゲスト(以上予定)チケット販売:12月12日(月) 19:00~ ※劇場窓口は12月13日(火) 朝オープン時より問合せ:03-5468-5551HP:チケットはこちら:●2022年12月17日(土) 角川シネマ有楽町時間10:30分の回(上映後)/13:20分の回(上映後)登壇:須賀川拓(監督)/ゲスト(以上予定)チケット販売:12月11日(日) 0:00~問合せ:03-6268-0015HP:チケットはこちら:<作品情報>『戦場記者』2022年12月16日(金) 角川シネマ有楽町ほか全国順次公開監督:須賀川拓撮影:寺島尚彦 / 宮田雄斗 / 渡辺琢也 / 市川正峻映画『戦場記者』予告編公式サイト:
2022年12月10日大島渚が監督を務めた映画『戦場のメリークリスマス 4K 修復版』が、2023年1月13日(金)より、新宿武蔵野館ほかにて再上映。今回が最終上映となる。大島渚最大のヒット映画『戦場のメリークリスマス』1983年の映画『戦場のメリークリスマス』は、松竹ヌーヴェル・ヴァーグを生み、差別や犯罪など、社会の歪みと闘い続けた映画監督、大島渚が手がけた作品。デヴィッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけし、内田裕也など、本業が俳優ではないキャスティングで日本軍俘虜収容所での体験談を描く。戦闘シーンが一切登場しない異色の“戦争”映画であり、大島渚最大のヒット作だ。キャストとして出演している坂本龍一は『戦場のメリークリスマス』で初めて映画音楽を制作。坂本龍一が手がけたテーマ曲「Merry Christmas, Mr.Lawrence」は、屈指の名曲として長きにわたり愛され続けている。「戦メリ」デジタル修復版が最終上映へ今回再上映されるのは、『戦場のメリークリスマス』をデジタル素材に修復した『戦場のメリークリスマス 4K 修復版』。大島渚監督作品が2023年4月に国立機関に収蔵されることに伴い、本作の最終上映期限も2023年3月末となっているため、大規模ロードショー公開は今回が最後となる。尚、『戦場のメリークリスマス 4K 修復版』は2021年4月にも上映され、初週合計来場者数が5,273人、7,293,500円を動員したものの、その後、一部劇場で臨時休館に伴い上映中止に。前回足を運ぶことができなかった人も、そしてもう一度鑑賞したい人も再び、スクリーンで見られる貴重なチャンスとなっている。【詳細】映画『戦場のメリークリスマス 4K 修復版』最終上映公開日:2023年1月13日(金) 新宿武蔵野館ほか出演:デヴィッド・ボウイ、トム・コンティ、坂本龍一、ビートたけし、ジャック・トンプソン、ジョニー大倉、内田裕也監督・脚本:大島渚脚本:ポール・マイヤーズバーグ原作:サー・ローレンス・ヴァン・デル・ポスト「影の獄にて」製作:ジェレミー・トーマス撮影:成島東一郎音楽:坂本龍一美術:戸田重昌1983年/日本=イギリス=ニュージーランド/英語・日本語/123分/ビスタサイズ/ステレオ
2022年11月27日12月16日(金) より公開される映画『戦場記者』の場面写真と30秒映像が公開された。本作は、世界の紛争地を飛び回ってきた日本人記者の視点から“戦場の今”を映し出すドキュメンタリー映画。ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど世界の戦地における国際ニュースだけでは知りえない戦争の残酷さを現実として突きつける作品となっている。公開された写真にはアパートが跡形も無くなった空爆現場や、その周辺で発見された爆弾の破片などを念入りに取材する特派員・須賀川の姿が映し出され、併せて公開された30秒映像では「(一般住民が)戦争の狂気の受け皿になってしまっている」と語る須賀川の言葉から、無差別攻撃や民間人の巻き添え被害など「戦争犯罪」を非難する彼の強い姿勢を感じさせる映像となっている。ドキュメンタリー映画『戦場記者』30秒映像<作品情報>『戦場記者』2022年12月16日(金) 角川シネマ有楽町ほか全国順次公開監督:須賀川拓撮影:寺島尚彦 / 宮田雄斗 / 渡辺琢也 / 市川正峻映画『戦場記者』予告編公式サイト:
2022年11月20日19世紀末から20世紀にかけてイギリスで人気を博した伝説のネコ画家ルイス・ウェインの人生をベネディクト・カンバーバッチ主演で描いた『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』より、本編映像が解禁された。ルイス・ウェインは、ネズミ退治役として軽く見られるか、不吉な存在として恐れられていたネコの魅力を最初に“発見”した、“ネコ画家”。不朽の名作「吾輩は猫である」に登場する、絵葉書の作者だとも言われている。当初エミリー(クレア・フォイ)は、住み込みの家庭教師としてウェイン家にやって来たが、やがてルイス(ベネディクト・カンバーバッチ)と恋に落ちる。そして身分の違いゆえ、周囲から反対を受けるもはねのけ結婚。ふたりは家を出て幸せな家庭を築くが、幸せのさなかエミリーは末期ガンを宣告されてしまう。そんな絶望の淵で出会ったのが、一匹のネコ。ふたりは拾った子ネコにピーターと名付け、残された時間を“愛”と“ネコ”で彩っていく。そして、ルイスは妻を喜ばせるためにネコの絵を描き始めるのだった。この度解禁された本編映像は、そんなルイス・ウェインと病床の妻エミリーの会話シーン。エミリーの病状が日に日に悪化していくなか、ふたりは静かに語り合う。「君が世界を美しくした。手遅れになる前に感謝を伝えたかった」と語り掛けるルイスに対し、エミリーは、「忘れないで、つらいことばかりでも、世界は美しさで満ちている。あなたが教えてくれた。それを捉えて。見つめて、多くの人と分かち合って」と静かに答える。この言葉を胸に、ルイスは一生をかけてネコの絵を描き続けることに。伝説のネコ画家の原点ともいうべき重要なシーンになっている。『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』は12月1日(木)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ 2022年12月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開©2021 STUDIOCANAL SAS - CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION
2022年11月15日12月16日(金) より公開される映画『戦場記者』の予告編とポスタービジュアルが公開された。本作は、世界の紛争地を飛び回ってきた日本人記者の視点から“戦場の今”を映し出すドキュメンタリー映画。ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど世界の戦地における国際ニュースだけでは知りえない戦争の残酷さを現実として突きつける作品となっている。監督はTBSテレビに在籍し、JNN中東支局長として現在ロンドンを拠点に世界中を飛び回る特派員・須賀川拓(ひろし)。時に監督として、そして画面に登場するレポーターとして戦地の状況とその裏に潜む社会の問題を伝える。パレスチナでは、イスラエルによって閉ざされた人口200万の街ガザに入り、4人の子供と妻を空爆で失った男性の静かな慟哭を聞く。一方イスラエルでは、ガザから無差別に放たれるロケット弾と迎撃ミサイルが空を行き交う異様な光景を伝えた上で、それぞれの当局者に攻撃の正当性を問い質す。アフガニスタンでは、タリバン支配で女性の人権が抑圧される実態のほか、深刻化する貧困と蔓延するドラッグが作り出した「橋の下の地獄」に足を踏み入れる。そして、戦争が続くウクライナではクラスター爆弾が降り注ぐ街の住民や、ロシア軍の占拠で放射能汚染のリスクが激増したチョルノービリ原発の職員に現地取材、ロシアのプーチン大統領が「ネオナチからの解放作戦」と主張する“軍事作戦”が紛れもない侵略・破壊行為であることを示し、我々が知りえない圧倒的なリアルと真実を映し出す。初公開となる予告編では、ガザ、ウクライナ、アフガニスタンなど、世界の紛争地を須賀川が駆け巡る様子が緊迫感たっぷりに描かれる。アフガニスタンでは、偶然出くわしたタリバン最高幹部・ムッタキ外相へ直撃インタビューを敢行。タリバンの市中パトロールへの同行取材を行う。イスラエルでは空襲警報が鳴り近くにも着弾する中、息を切らしシェルターへ駆け込む様子を伝え、迎撃ミサイルシステム・アイアンドームの姿を間近で詳細に報告するなど、須賀川が抜群の行動力と類まれな分析力で戦場の姿を浮き彫りにしていく過程を垣間見ることができる。また「(一般住民が)戦争の狂気の受け皿になってしまっている」「秩序もクソもない」と語る須賀川の言葉から、無差別攻撃や民間人の巻き添え被害など「戦争犯罪」に対する彼の強い姿勢を感じることができる。紛争地の子供たちの視線も印象的で、「戦争が日常化」してしまっている彼等の姿は、日本に暮らす我々が想像もつかないような紛争地のリアルを肌で感じさせる。併せて公開されたポスタービジュアルは、現在も戦争が続くウクライナで南部の要衝オデーサへ入り、街の様子が戦争によって一変しているさまを目撃した瞬間の須賀川の表情が写し出されている。映画『戦場記者』予告編<作品情報>『戦場記者』2022年12月16日(金) 角川シネマ有楽町ほか全国順次公開監督:須賀川拓撮影:寺島尚彦 / 宮田雄斗 / 渡辺琢也 / 市川正峻公式サイト:
2022年10月26日2022年2月2日生まれの双子の画家「カイム&ハアス」をプロデュースする合同会社デイライトサンライズ(所在地:東京都中央区 代表:清水 ゆか)はカイム&ハアスが描いた絵のデジタル原画を2022年9月より世界で購入可能なNFTマーケット「Open Sea」と日本国内向けの「ユニマ」に出品し、NFTにて世界デビューしたことをご報告いたします。カイム&ハアスのメインビジュアル■NFTとはNFTはNon-Fungible Tokenの略称で「代替不可能なトークン」と訳されています。この証明技術を用いて、二人が描いた絵のデジタル原画の販売が可能となりました。投資目的でデジタル原画を所有する事も可能です。世界で購入可能なNFTマーケット「Open Sea」と日本国内向けの「ユニマ」の2カ所に出品しています。(2022年10月現在)■0歳双子の画家「カイム&ハアス」について2022年2月2日生まれの0歳。二人で力を合わせて一つの絵画を作っています。お絵描きが大好きで生後2ヶ月の頃から絵を描くようになりました。出産時、仮死状態だったハアスを救う為、1秒でも早くお腹から出ようと頑張ってくれたカイム。その時に負ったメスの跡は名誉の傷となりました。2人を近づけると自然に手を繋いだり、見つめ合ったり…とても仲良しな2人です。絵画制作中の2人■作品についてジップロックに絵の具のついた紙を入れ、上から手足を使って色を散らしていく技法で作画しています。その作品達をデジタル化いたしました。「0歳双子の合作」という他にない制作方法も特徴の一つです。純粋無垢な心が作り出す美しい世界をお楽しみください。生後2ヶ月で初めて描いた作品■画家になった理由・きっかけ1番の理由は彼らがお絵描きが大好きだからです。次に「彼らが将来、不自由なく暮らせるよう今から少しずつ資産を残していって欲しい」という両親の想いがあります。2022年に生まれた2人。世界情勢は不安定で、円高、物価高騰が止まらず、まさに先行き不透明な時代です。NFT(デジタル資産)は今後、筆頭する資産の一つになると両親は考え、カイム&ハアスは画家としてデビューいたしました。■作品(NFT)が購入できる場所日本で購入:ユニマ 世界で購入:Open Sea 絵画を使ったグッズを購入:オフィシャルショップ「カイム&ハアス」 ■カイム&ハアス紹介サイト 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月06日展覧会「ちひろ美術館コレクション 絵本画家の絵の具箱展」が、2022年9月10日(土)から12月4日(日)まで、長野・安曇野ちひろ美術館の展示室3にて開催される。個性豊かな絵本を生む“画材”に注目世界の絵本画家の作品を展示する絵本美術館・安曇野ちひろ美術館では、“画材”に注目した展覧会「絵本画家の絵の具箱展」を開催。個性豊かな作品世界観を構築する油彩、水彩、アクリル絵の具、パステル、マーカーなどの画材や、作家・作品によって異なる技法に焦点を当てる。色彩豊かな油彩作品例えば伝統的な<油彩>の技法で描かれた作品は、イタリアの画家キアラ・ラパッチーニによる『ねえこっちむいて!』を紹介。油彩の発色の良さを生かした、鮮やかな画面が特徴だ。マーカーで描く『すみっこのおばけ』速乾性が高くカラー展開が豊富な<マーカー>に着目するパートでは、子どもに人気の絵本を多く手掛ける武田美穂の作品などを展示。はっきりした線で描かれた親しみやすいキャラクターが登場する『すみっこのおばけ』などを鑑賞できる。画家独自の混合技法もさらに、石膏ボードに<テンペラと油彩>で描く混合技法を用いたチェコ在住の出久根育による『マーシャと白い鳥』など、画家独自の手法も紹介する。【詳細】展覧会「ちひろ美術館コレクション 絵本画家の絵の具箱展」会期:2022年9月10日(土)~12月4日(日)時間:10:00~17:00会場:安曇野ちひろ美術館 展示室3住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)※11月23日(水)は開館、24日(木)は休館出展作品数:約23点料金:大人900円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料※年間パスポート3,000円
2022年08月12日