2021年9月21日 20:00
山崎まさよし「手こずりました」と語るデビュー25周年のメモリアルアルバム
でも面倒くさくなって、いつからか「STEREO」シリーズのようにひとりで作るようになってしまったんですよ。
ただ、よく考えたら、いろいろな人と関わって、切磋琢磨しながら制作していくのもいいんじゃないかなと。とくにいまはコロナ禍で、こういった状況下でひとりでレコーディングしたら、より独りよがりになってしまうのが、ちょっと嫌だったのかもしれません。それで、もともとRCサクセションのディレクターをやっていた経験もある、森川さんをお呼びしました。
――では逆に、コロナ禍じゃなかったら、人を立てるとは思わなかったのでしょうか。
そうかもしれないですね。いまはないじゃないですか、顔をつきあわせて、ちょっとムカッとしながらも話し合うとか(笑)。全部僕の意見を肯定するわけではなく、何かを否定されることもあるので。
例えば、歌詞についての添削をされたりすると、若いときなんてそれだけですごくムカッとしていたんですよね。でも、こういうときだからこそ、他人の意見を生で聞きたくなるんです。おかげで、今回はアレンジも面白くなりました。
――8曲目「泣き顔100%」は小粋で弾むような楽曲で、山崎さんの声の後ろに、子どもの声が聴こえますね。