2021年11月5日 20:00
高校生が学校を占拠! 暴力を振るう警察に子どもたちが取った勇気ある行動
彼らが所得の高い家庭の子どもたちだったら、あんなに早くから自立していなかったのではないでしょうか。奴隷制度の後始末をきちんとしてこなかったこと、そして社会的な経済格差が大きいこと、この2つの背景が公立と私立の子どもたちの間にある格差を生む原因となっているのです。
―日本では大規模なデモや占拠というのはほとんどなく、それどころか若者の政治不参加が問題となっています。こういう状況をどうすれば変えられると思いますか?
監督ぜひ、この作品を観て、ブラジルの若者たちによる政治的なクリエイティビティからヒントをもらってほしいですね。
―確かに、彼らの行動力と発言力には、多くの日本人が刺激を受けると思います。ちなみに、学生運動やデモなどの必要性について、監督はどうお考えですか?
監督デモというのは、いろいろな人が同じ夢を語り、同じ怒りを持って集まることができる場所。人々が相互に理解を深め、同じことに苦しんでいることがわかるというのは大きな意味のあることだと思います。
いまの若者は暴力を許さない世代へと変わった
―そのことは、ブラジルの若者たちを見ていてもよくわかりました。
監督本作で見られる2015年の学生運動が勃発する前、1人の女性が多くの男性から襲われた事件を発端に、ブラジルでフェミニズムの大きな運動が起こりました。