2021年12月15日 19:30
人生を奪われた…日本を席巻した「世界で一番美しい少年」の栄光と破滅
と話していました。あとは、子どもや若者たちにとって、美への執着がいかに危険かをとても心配していましたね。特に、10代のころは内にある自分自身がまだ形成されていないので、彼らの持つ美が原因で周りの人たちから人生を奪われてしまう場合もありますから。そういったことを語るのは、非常に重要なことだと思っています。
彼自身、いままで娘さんや妹とそこまで深い話をせずに来ていましたが、この作品を通して自分の過去と向き合うことができたので、それは彼にとって大きなものとなりました。
―美への強迫観念についても本作では描いていますが、日本も外見へのこだわりやルッキズムが根強いところがあるように感じています。そういった問題と、どのように向き合っていけばいいとお考えですか?
ペトリ監督確かに、とても危険なことですよね。私たちは、美を求める普遍的な気持ちや憧れというのを当然持ってはいますが、そこには同時に破壊的な側面があることをつねに意識していなければなりません。
世の中には、注目されたいと思う若い男女がたくさんいますが、ビョルンから言わせると、そこには死の危険すらあるのだと。特に、いまはSNSが登場したことで、彼の時代よりも悪化しているようにも感じています。