くらし情報『宇多丸「パンフレットは日本独自の誇るべき文化」 エンタメ作品から自分を養う方法』

2022年4月16日 20:10

宇多丸「パンフレットは日本独自の誇るべき文化」 エンタメ作品から自分を養う方法

例えば犯罪者って現実にいたらもちろん嫌だし、たぶん友達にもなれないけど、物語を通すと、その人の存在も世界の一部だと感じられる。正しさみたいなものを超えて、良くも悪くも世界の幅を知ることができるんです。どうしてそんな犯罪を起こしたのか、そこにはそうせざるを得ない社会的背景があったのかもとか。とにかく、エンタメ作品からは、表面的ではないものの見方が養えると思いますよ」

長年にわたり幅広く、そして数多くのエンタメ作品に触れてきた宇多丸さん。それが現在の思考やスタンスへとつながっている。そもそも何をきっかけに、作品を深掘りする面白さに目覚めたのだろう。

「小4の時に観た『2001年宇宙の旅』です。人類の進化によって引き起こされる皮肉を、荘厳かつ見事な映画表現に落とし込んでいるところが素晴らしく。
芸術に感動して泣くっていう体験を初めてしました。その後、この映画にはどんなメッセージや解釈があるのか、本を読んで調べたり。あとはヒッチコックの『めまい』もそう。名作とされているけど、いわゆる面白い映画とも違う。嫌な話なのに頭から離れない。その理由が知りたくて、本人に技術的なことなどをインタビューした『定本映画術』をテキスト代わりに映画を観る、みたいなことをしていくうちにいまに至るという」

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