くらし情報『居場所がない…耳が聞こえない親を持つ子どもたちの「知られざる現実」【映画】』

2022年5月27日 19:00

居場所がない…耳が聞こえない親を持つ子どもたちの「知られざる現実」【映画】

監督が実際にコーダの方々と接してみて、印象に残っていることはありましたか?

監督東日本大震災で命を落としたろう者の息子さんとお話する機会があったのですが、目の前に避難できる施設があったにも関わらず、ご両親は家の2階で手をつないだ状態で亡くなられていたそうです。そのときに、彼は「自分はろうである両親のことを最後の最後までわからなかった」と。そして、親に何か起きたとき駆けつけられる距離に自分がいなかったことに罪悪感を抱いておられるようでした。電話の涙声から、親と子同士がまったく異なる遠い存在としてすれ違っていったのではないかと思えて、コーダの苦悩を間近に感じました。―今回は、アメリカのコーダ・コミュニティを取材されていますが、日本と比べるとかなり進んでいるのでしょうか。

監督アメリカはコーダという言葉の発祥の地なので、場が整っているのを感じました。子どもたちにはコーダのキャンプがありますし、10代後半になると世界各国でコーダ会議を開催して、3日間にわたって話し合うこともあるそうです。日本に比べると、アメリカはアイデンティティを重要視する文化なので、コーダの世界の確立が進展したのだと思います。

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