2022年7月5日 19:30
ニュートロ、実況ブーム、アニメの舞台化まで!? 日本エンタメ界の“現在”を読み解く
“その俳優、キャー!”という反応だけでなく、“この俳優とその制作陣か、うぉ~!”みたいな喜び方も増えています」(大島さん)
俳優のファンだけではなくスタッフのファンも増えているのが嬉しい、と大島さん。望月さんは、同様の動きは舞台でも起こっている、とも。
「昨年11月に、ベテランの劇作家・演出家の岩松了さんが、勝地涼さんと仲野太賀さんの舞台『いのち知らず』を手掛け、“その組み合わせ!?”と話題に。演劇の場合、俳優サイドから“やりたい!”と声を上げ、クリエイターに声をかけるパターンも増えていて、おそらく今後もこの動きは加速するのでは、と思います」
ジェンダー、恋愛の多様性、社会問題。その価値観をアップデートできるか?
価値観が多様化する今、エンタメで描かれる世界も大きく変わりつつある。
「その意味で注目したいのは、NHKのドラマ『恋せぬふたり』。他者に恋愛感情、性的欲求を抱かないアロマンティック・アセクシュアルの二人のつながりを描いた作品で、“他者とのつながりは恋愛や結婚だけではない”という価値観を豊かな表現で提示したドラマでした。当事者による考証を入れ、丁寧に制作したところも現代的。