2022年12月3日 21:00
三浦透子「自分と少し距離を取ったから書けた詞」 ミニアルバム制作で得た気づき
――歌手デビューのきっかけは、タナダユキ監督の手掛けたCMで歌声を披露したことだそうですね。最近も連絡を取ることは?
三浦:つい先日、連絡を取ったんです。「今度、新しいアルバムを出すんです。いま歌手をやっているのは、タナダさんとの出会いのおかげです」とお伝えしたら、「純粋に嬉しい。あなたの声を楽しみにしている」と言ってくださって。いただいた縁を形にできる今があって、嬉しいなと思いました。
――三浦さんの歌声は一度聴いたら耳から離れない強さと繊細さがあると思います。タナダさんに見出される前に、歌手になりたいとは思わなかったんですか?
三浦:歌うことも自分の歌声も前から好きではありました。
ただ、アーティストになりたいと思ったことはありませんでした。以前所属していたのが音楽系の事務所で、ダンススクールにも通っていたので、周りにはアーティストになりたい子がたくさんいました。そういう子たちと比べると、アーティストになるときに必要な精神性みたいなものを、私は持っていない。人前でパフォーマンスをするとか、自分の想いを届けたいとか、そういうものが自分にはない。だから、歌うという行為はできるし、役者として演じた役の中で歌うこともできるけど、アーティストにはなれないなと感じていたんです。