蓮佛美沙子「その役の人生を一回、脳内一人芝居します」 独自の役作りの方法を明かす
色の時もありますね。少し前に演じた、閉鎖的な空間にいて自分に自信がない女の子は、モノクロだなとか。
――感覚が強いんですね。
論理的に考えるのも好きなんですけど、年々「こっちの間のほうがいいよな」とか、自分の感覚を信じられるようになってきました。
――そもそも俳優になりたいと思ったきっかけは?
竹内結子さんの月9ドラマ『ランチの女王』です。当時小5だったんですけど、学校が全然楽しくなくて行きたくなかったんです。「まだ月曜かあ、今週も嫌だなあ…」って感じで見ていたら、周りを明るくする太陽のような役を竹内さんが演じてらっしゃって、「この人が頑張ってるから、私も学校に行こう」と思えて。こんなにも人の心を動かすことができる仕事を、私もやってみたくなりました。
――竹内さんが演じた役が蓮佛さんを動かしたように、ご自身が作品を見た人にとって、そうなれている実感はありますか?
もちろん「作品を見て頑張ろうと思った」と言っていただくとすごく嬉しいですし、役者をしていてよかったと思います。でも、頑張ってほしいとか、勇気を届けたいというエゴは、演じる時は持たないようにしていて。いただいた役を愛して、まっとうすることがすべて。