岡本玲「高齢者の方々の性や孤独に関する事実を知り、打ちのめされました」
だからこそ、マナを演じることで救われたというか、そういう自分も怖くなくなりました。
―つまり、そのままの自分でいいんだと。
岡本さんはい、自分で自分を認めるという感覚ですね。人に心を開くことも面白いと思えるようになったので、この役に出会えてよかったです。
孤独も悪くないと感じているところもある
―この役に限らず、岡本さんは「寂しい」という感情がつねに役作りの根本にあるとか。子どもの頃から抱いているという寂しさの原因はこの作品で追求できましたか?
岡本さんそうですね。やっぱり誰もが愛されたいですし、離れていても誰かの記憶の一部になっていたいという気持ちがあると思いますが、そういうものが子ども時代からずっと残っていたんだなと感じました。いまは、そういう自分を受け入れたうえで、どうやって周りの人たちを愛する方向に気持ちを変えていけるか。
それによって、自分が成長できるんじゃないかなと考えています。
―そして、本作では若者にも高齢者にも共通するテーマとして描かれているのが孤独について。岡本さんも孤独を感じて悩んだり、落ち込んだりした経験はありますか?
岡本さんそれもありますね。というか、孤独を感じたことない人なんていないんじゃないですか?仕事でもプライベートでも、切っても切れないものだと思っています。