わいせつ画と批判され…才能に恵まれすぎた画家、シーレの刺激的な展覧会
アトリエの向かいに住むブルジョア階級の娘と結婚してしまいます。
ただ、ワリーに対しても未練があったため「毎年休暇は一緒に過ごそう」と提案しますが、彼女から拒絶されました。その後、ワリーは従軍看護婦に志願し、1917年に病没します。
会場では、妻のエーディトを描いた作品も見ることができます。
28歳で生涯を閉じる
エゴン・シーレ《横たわる女》1917年レオポルド美術館蔵
25歳で結婚したシーレは、第一次世界大戦に召集されますが、戦時下でも作品が発表され、国際的な評価も高まっていきます。
ウィーンに帰還した後も、素描集が出版されたり、展覧会で作品が多数売れたりと絶好調。また、私生活でも妻が妊娠し、幸せの頂点に立っていました。
ところが、1918年、流行していたスペイン風邪により妊娠6か月の妻が死去。
その3日後に同じ病でシーレも亡くなりました。28年の生涯でした。
刺激的で心に刺さるアート
不安や恐れ、絶望などを描く表現主義的な手法で、多くの刺激的な絵画を残したシーレ。今の時代に見ても結構きわどい絵もありますが、画家の内面にあるものを赤裸々に出したアートは心に深く突き刺さります。
シーレの作品が日本に集まるのは約30年ぶり。