江口のりこ「今42歳ですけど、19歳で東京に来たときの感覚からずっと変わってない」
セリフをもらって、人前でそのセリフを言おうとするとすごく緊張したり、いつもと違う自分になっちゃったり。とにかくいろんな発見があったんですね。人前に立ってライトを浴びて、みたいな気持ちの良さとかではなく。あと、座長である柄本(明)さんがすごいんです。演出で私たちを導いて、演劇の面白さを教えてくれるわけですよ。言葉でとかじゃなくね。
――上京前に思い描いていた俳優像とのギャップのようなものは?
それはなかったな。理想がなかったですから。
それより田舎を出たかった。出られた嬉しい、しかも毎日面白いっていうそれだけで、変な欲とかも全然なかったですし。
――東京生活も楽しかった?
最初は寂しかったです。18年間家族とずっと一緒にいて、急にひとりぼっちになるのって、こんなに寂しいのかって思いました。
――舞台をやりながらも、映画に出ることは考えていました?
何も考えてなかったんですよ。舞台に夢中になって年に3本くらいやっていたら、ある日事務所から映画のオーディションに行くように言われて。そこで、そういえば映画やりたいって言ってたなって思い出したぐらいです。
――触れてみた映像の世界は…。