「NYにそのまま持ち帰りたいくらい素敵」映画界の新星が影響を受けている日本カルチャーとは
監督私も本当にうれしかったです。ノミネートが発表される当日は、可能性があるかもしれないと思ってはいましたが、緊張してアパートのなかを歩き回ってしまいました(笑)。ノミネートされたあとはポールからも電話が来たので、お互いへの感謝と敬意を伝えつつ、いかに信頼関係のある特別な撮影だったのかというのを興奮しながら語り合ったほどです。
特に今回はコロナ禍だったこともあり、限られた密な空間のなかでの大変な撮影だったことも大きかったかもしれません。私としては、彼の努力や才能が認識されたことがうれしいですし、これによってより多くの人に作品が届くことをありがたく感じています。
思い出を振り返る作業ができて楽しかった
―監督としても、初の長編映画でここまで注目されるとは想像していなかったかもしれませんが、これまでの道のりを改めて振り返ってみていかがですか?
監督本当に、予期していないことばかりでした。それどころか、最初は締め切りに間に合わせることに必死すぎて、作品を観客に受け入れてもらえるかどうかを考える余裕もなかったほどですから。
そんななか、カンヌ国際映画祭で上映をした際、あれだけ多くの観客からの共感を得ることができ、高く評価していただけたのはうれしかったです。