「日本のアニメ界は優秀な作家が多い」 世界的児童書を初アニメ化したフランス人監督が言及
アマチュアではありますが、彼もピアノを弾いていましたし、ジャズやクラシック音楽が大好きな人でしたから。そういう彼のスピリットを大切にしたかったので、音楽担当と相談をして劇中にジャズ・オーケストラの場面をあえて作ったりしています。
―そのあたりのこだわりも、ぜひ注目してもらいたいですね。では、来日をされてみて日本に対してどのような印象をお持ちかを教えてください。
フルドン監督私は今回が初めてということもあって、来る前からワクワクしていました。特に日本の文化はフランスの文化とまったく違うので、いろんな発見や体験からインスピレーションをもらっています。
マスブル監督僕は15年前に観光で15日間滞在したことがあり、東京、大阪、広島を訪れました。小さい頃から思春期、青年期まで『AKIRA』や今敏監督の作品をはじめとする日本のアニメをずっと見ていたので、その本拠地である日本にまた戻って来れたというのは非常に感動的なことです。
あとは、細田守監督が大好きで、『おおかみこどもの雨と雪』や『未来のミライ』などに夢中になって見ていました。
日本のアニメ界も、次の世代にちゃんと受け継がれている
―ちなみに、いまの日本のアニメ界はどのようにご覧になっていますか?
マスブル監督アメリカのコミックスが席巻しているようにも見えますが、映画業界においては日本のアニメ作品が非常に大きな部分を占めていると言えるのではないでしょうか。