“母親に35年も閉じ込められた男”の大暴走…世界を熱狂させた衝撃作、ついに日本初公開
最初の息が詰まるような閉塞感との違いをそういった演出で表現しました。
―非常に興味深い点なので、ぜひ意識して観ていただきたいですね。それでは、まもなく公開を迎える日本とのエピソードがあれば、お聞かせください。
監督日本には2009年に行われたイベントに参加するために滞在したことがありますが、もともと映画の面でも深く影響を受けていたこともあって、素晴らしい国だなと感じました。なかでも印象的だったのは、黒澤明監督の『デルス・ウザーラ』を好きな作品としてスピーチで紹介したときのこと。イベントの参加者のなかに黒澤組のスタッフだった方がいて、なんと黒澤監督と写っている写真をくれたんです。これはいまでも大切に部屋に飾っています。
心から情熱を感じる題材であることが大事
―素敵な思い出ですね。
今回はオンライン取材ということもあり、監督のお部屋の壁にびっしりと映画のアイデアとなるメモが貼り付けてあるのが見えるのですが、いくつになっても尽きない創作意欲には感銘を受けます。映画作りにおいて大切にしていることはありますか?
監督僕の場合は、まず映画が好きというのがありますが、題材に心から情熱を感じられないとダメなんですよ。