72歳のおばあちゃんがアクションスターに!? アクション映画への疑問から生まれた話題作
マルティカ・ラミレス・エスコバル監督
8年もの歳月を費やして完成させた本作で、待望の長編監督デビューを果たしたエスコバル監督。独自の世界観で注目を集め、フィリピン映画界でも今後の活躍が期待されています。今回は、作品が誕生するまでの苦労やいまのフィリピン社会に対して感じている疑問、そして自身が大切にしている信念などについて語っていただきました。
―本作は21歳から8年がかりで作り上げたそうですが、その過程で大変だったことを教えてください。
監督ワークショップに参加したり、脚本を書いたりするだけでも4年くらいかかりました。その後は、やっぱり資金調達に一番苦労しましたね。
―日本でも中年以降の女性を主人公にした映画はお金が集まりにくいという話を取材した監督から聞いたことがありますが、そういう難しさがあったのでしょうか。監督はい、フィリピンもまさに同じ状況だと思います。
今回も最初の段階でプロデューサーから「この映画は万人受けするものではないし、大ヒットすることはない」と言われましたから。でも、だからこそこういう映画を好きな観客に向けて力を注ごうと決めました。
資金調達のためにさまざまなバイトも経験した
―最終的には、どうやって資金を集めることができたのですか?
監督まずは、自分の車やいろんなものを売りました。