恋愛って、実際のところ何をしているの? “哲学対話”で掘り下げる!
っていう時に心が動かなくなるから。だから、恋愛する・しない自体はどっちでもいいんだけど「あの人と仲良くなりたい」とか「もっと知りたい」「近づきたい」みたいな、“ともすると不気味な”自分の本当の気持ちは、あえて閉じ込める必要はなかったなと、若き自分に言いたいです。
永井:今のお話を聞いて、確かに、恋愛している姿を「ダサい」って感じるのは、なんかわかる。「恋バナするの恥ずかしい」とかもそうですけれど。それだったら結婚して、「家族愛になっちゃったよ~」って言っている人のほうが、なんだか安定して見えてカッコイイ。「結婚40年です」なんて言ったらみんなが反射的に「すごーい!」って言うみたいなあれって、どこかで「安定的である」ことを称揚しているんですよね。だから、桜林さんが恋愛から距離を置いていたっていうのもすごくわかるし…。そう考えると、「恋愛したほうがいいよ」と言っている人は、いったい恋愛のどんな側面を見て「いい」と言っているんだろう。
自身の「想う気持ち」には実はあまりフォーカスしていなくて、もっと社会通念的なことなのかもしれない。「恋人がいると寂しくなくて良いことだ」みたいな。
桜林:私も一つ思い出したことがあるんですけど、知り合いが結婚した時に言っていたのが「これで恋愛市場に載らなくて済む」。