“アメリカのZ世代は優しい”って本当? Z世代研究の第一人者による考察
それは先ほども話したように個々人の境遇を受け入れる社会ができているから他者に話せることでもあるし、自分を大事にするセルフラブの考え方が浸透しているからこそでもあります」
セルフラブは、いうなれば「自分に対して向かう優しさ」だ。まずは自己を愛し、自分の持続可能な生活のために最善を尽くすことが、Z世代にとっての前提になっているという。
「恋愛や友情、職場関係において、自分を傷つけるような人とは一緒にいるべきではないというのがZ世代的な考え方です。例えば浮気をする彼氏と付き合っている時点で、自分をリスペクトできてないってことだよね、とか。だからまずは自己を深く認識するために、日記をつけたり、セラピーに通って話をしたりすることが大切。社会を変革しようとする上でもまずは自分のメンタルヘルスを整えないと始まらない。だから、自分に優しくあることが、他者や地球に対しての優しさにつながるのだと思います」
竹田ダニエルさん1997年生まれ、米カリフォルニア州出身、在住。そのリアルな発言と視点が注目され、あらゆるメディアに抜擢されている新星ライター。
著書に『世界と私のA to Z』『#Z世代的価値観』(共に講談社)。