14歳の少女がスーパースターと恋愛関係に…ソフィア・コッポラ監督が語る新作の裏側
あとは、大人になる過程でエルヴィスが求める理想の女性像も同時に目指さなければいけなかったので、その重圧はとても大きかったはずです。そんななかでも、自分自身を見つけて自立することができたので、そういう彼女の姿に感動しました。
―そこにはご自身がこれまでに味わった感情と重なる部分もあったのでしょうか。
監督たとえば、初めて異性と一緒に過ごしたときのことやファーストキスのこと、そして自分の求めていたものが実は違っていたことに気付く瞬間など、とても普遍的な出来事だと感じました。おそらくみなさんも経験することばかりだと思うので、そういう意味で私だけでなく誰もが共感できると考えています。
あとは、感受性が豊かなところや周囲に合わせて大人っぽく振る舞ったりする姿、それから相手に対する失望などもとても人間的な感情なので、そういう部分も響いたのかなと思います。
衣装を見ることが現場の楽しみだった
―ananwebでは6年前にも取材させていただいており、その際に「理由は自分でもわからないけれど、限られたスペースを舞台にすることが多い」とおっしゃっていました。本作のプリシラもある意味では、限られた世界に生きる女性だったと思いますが、6年のときを経たいま、そういう題材に惹かれる理由についてご自身で解明できた部分はありますか?
監督あははは、どうでしょう(笑)。