光石研「僕の仕事は、現場で知恵を出し合ってワンカットを成立させること」
――若いクリエイターの方とお仕事されたり、インディーズの映画にも出演されていますが、現場に対するこだわりはありますか?
職業なので、いただいたお仕事はやるというのが前提ですけど、どこの現場にも、初めてのときのような面白さが味わえたらと思って向かっています。だから監督が若いとかベテランとかはあまり関係なくて、基本的に自分が面白そうだなって思えるかどうか。若い監督で、目から鱗の演出をされる方もいますからね。ある作品で、「ミカンを頭に乗っけてしゃべってください」って言われたことがありました。最初は驚いたけど、その監督の言うようにやってみようと思えた。なぜかはわからないけれど、きっと長年やってきた勘どころみたいなもので信頼できると思えたんでしょうね。
――面白いと思えるかどうかの基準のようなものはありますか?
それはないですかね。同じような役が続くと、違うのもやりたいなって思うくらいで。
そもそもやりたいと思ってもお仕事が来ないことには何もならないので、そこは流れに任せて。ずっと舞台はやらないと言ってきたけど、突然お話をいただいて決めちゃったりもしましたし。だから、同じような役が続いても、面白そうってなればやるかもしれないし。