田村正和から柄本佑まで…時代を象徴する、テレビドラマを彩る“大人の男”たち
【’00s】“愛され有能キャラ”の台頭。
’00sを代表する大人の男『TRICK』の上田次郎(阿部 寛)
“社会人になっても実家で親と同居する未婚者”という意味の“パラサイトシングル”という言葉が広まった’00年代は、インドア系の男性が増え始めた時代でもある。インターネット掲示板の書き込みをきっかけに『電車男』(’05年)が制作され、大ヒットに。
「ドラマの主人公は頭がよくて仕事ができるのに、人には言えないコンプレックスを持っているなど、これまでにはなかったオタク系キャラクターが新鮮に映りました。ただカッコいいだけではなく、情けない部分、恥ずかしい一面を晒すことが愛される理由になっていた時代です。例えば、『TRICK』シリーズ(’00年~)の上田次郎は、有能な物理学者でありながら、臆病者でトリックに騙されやすく、オカルトに弱いという人物。それをあえて、ファッションモデル出身の阿部寛さんが演じるから面白かった。阿部さんはその後、『結婚できない男』シリーズ(’06年~)でも、高級マンションでおしゃれな一人暮らしをする建築家で、偏屈な独身男・桑野信介を演じて絶賛されました。
また、福山雅治さんがドラマ『ガリレオ』シリーズ(’07年~)