くらし情報『池松壮亮、映画監督・奥山大史は「これからたくさんの俳優が出会ってほしいと思う監督」』

池松壮亮、映画監督・奥山大史は「これからたくさんの俳優が出会ってほしいと思う監督」

――奥山監督の演出は?

池松:とても穏やかで、妥協がなく、丁寧で緻密です。とても親切で、素晴らしい映画センスと人間性と、決断力を持っています。これからたくさんの俳優が出会ってほしいと思う監督です。

――奥山監督が脚本、演出、編集、撮影まで手掛ける理由は?

奥山:自分より上手いカメラマンはいっぱいいます。でも、その作品にかける時間と愛情だけは誰にも負けないという確信だけはあるので、だったら自分でやろうと。

池松:監督としてもカメラマンとしてもずば抜けた才能を持っていて、“ボーダレス”という言葉がとてもしっくりくる人。これから日本映画界にも二刀流、三刀流でこれまでの形にとらわれない新しい世代が出てくるはずですが、奥山さんはその走りになるかと。良い映画を作るという目的のためには、ボーダーは必要ないと思います。


――好きな役割はありますか?

奥山:編集が一番好きです。今回はフランスに住むレバノン人の方とパリで一緒にやりました。“それだと海外の人に伝わらない”とか明確に伝えてくれる方で、編集の選択肢を増やしてもらえてありがたかったです。映画は映像メディアの中でも一番国境を超える可能性があると信じているので、日本の外にいる視点を編集に取り入れられたことは、大きかったです。

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