サニーデイ・サービス 曽我部恵一「かけがえのないファンの人たちに歌うことが一番大事」
「あらかじめ決められた恋人たちへ」の池永正二くんにダブミックスしてもらいました。ダブミックスというのはレゲエの手法なんですが、アルバム1枚をダブにしてまた再発売するのは、発祥の地ジャマイカではけっこうやることなんですよ。音楽の再生産、リサイクルがジャマイカでは昔から盛んで、レゲエの世界では一枚のアルバムから何枚でも作品を作ってしまうところが好きで、今回してもらいました。
――「永い夜」は、2009年リリースの「曽我部恵一BAND」によるアルバム『ハピネス』に収録されていた、戦争についての曲です。
「永い夜」は、近年にウクライナやイスラエルとパレスチナのこともあって、ライブで演奏する機会が増えたんです。でも、音源バージョンはもう15年前の古いものしかなかったから、いまの気持ちを込めてライブで歌うように、いまの僕のテンションで録音しておきたくて。自分の勝手な記録なんです。
――ご自身のなかで、ソロではメッセージ性があるものを作ろうとか、バンドではこう表現しようとか、意識の違いがあるのでしょうか?
サニーデイは長いキャリアがあって、ずっと聴いてくださっている人もいますし、2020年発表の「春の風」