高山一実「この感動を伝えたい!」 絵本のアイデアが生まれた意外なきっかけ
言葉どおりの意味のほかに、もしかしたら別のメッセージもあるのかも?高山一実さんの絵本には、そんな解釈を楽しむ余地あり。想像の翼を広げて、読んでみよう。
読み返した時に、新たな気づきを感じてもらえたら。
5歳の誕生日を迎えたばかりのがっぴちゃんが、恥ずかしがり屋のちきゅうさんと、未知の世界を体験する冒険に出る――。そんな『がっぴちゃん』の物語を書いたのは、タレントで小説家の高山一実さん。今作は、高山さんにとって念願だった絵本の制作の第1弾。題材のアイデアは、意外なきっかけから生まれたという。
「ちょうど絵本を作りたいと思っていたタイミングに、あるハマグリの名産地に行ったんです。
そこで食べたハマグリがあまりにもおいしくて、この感動を絵本にして伝えたい!と思ったことから、本作の制作が始まりました。ただ、その気持ちの中には、“生命をいただいている”という実感も強くあって。普段は忘れてしまいがちですが、食べることって、いろんな生き物をいただくことでもありますよね。そんなメッセージを物語に込めたいと思いました」
実は、ちきゅうさんは、ハマグリの形のキャラクター。一方、がっぴちゃんは、高山さんが子どもの頃に好きだった恐竜をモチーフにして、“好き×好き”を絵本の中に詰め込んでいる。