生活がおもしろくなる? 作家・くどうれいんが“日記を書く楽しさ”を語る
でも、短くてカッコいい文章を書くには、その裏にある何十行もの言葉のうち何を消すのかという作業がとても大事。キャッチコピーではないので、“いいことを言ってやろう”みたいな欲が出ると何も響かない文章になりやすいんです。無欲な短文の方が好きですし、そういう書き方は日記にも通じるかもしれません。短い言葉ほどパワーがあって、記憶を思い出すためのドアノブになってくれる気がします」
誠実な言葉のラインをチューニングしながら、好きなときに好きなように書く。そうやって日々を記録することで、日常に新しい発見が生まれたり自分の記憶に励まされたりすることを、くどうさんの日記から感じられる。一冊にまとまった日記を読み返して、改めて日記のおもしろさをどのように感じたのだろうか。
「私はSNSに投稿するよりも日記を書こうと決めていて、それは日記だと文章がキリッとして、言葉と向き合う姿勢も変わる気がするから。なので、タイトルの通り、私自身改めて文章の手癖や起伏のパターンなどを練習しながら見つけることができて、学びになりました。
あとは、いっぱい書いたことで、逆に書かなくていいことがわかるようになって、より日記が書きやすくなりました。