くらし情報『静嘉堂文庫美術館 「超・日本刀入門」 めくるめく刀の魅力に迫る』

静嘉堂文庫美術館 「超・日本刀入門」 めくるめく刀の魅力に迫る

静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】

日置豊前守忠俊(1571~1641)は岡山藩家老。池田輝政・利隆・光政の3代にわたって仕えました。この刀は、江戸幕府8代将軍徳川吉宗のときに本阿弥家によって編纂されたといわれる『享保名物帳』所載の「名物刀剣」の一振で、幅広く力強い姿と緻密で美しい地鉄が特徴です。

●岩﨑彌之助所用の刀も特別公開!

青年時代に岩﨑彌之助の命を救った「津田助広」の刀も特別公開されます。「津田越前守助廣」と銘が切られたこの刀は彌之助が若い頃に指していたもの。大阪・成達書院の塾生時代(明治2年頃)、同塾生と口論になった際、斬りかかる相手の刀にこの刀を抜き合わせ、難を逃れました。その後、彌之助は兄・彌太郎亡き後の三菱を再建し、事業の多角化をはかり、現在の三菱グループに繋がる基礎を築きました。

この刀の鐔元に近い棟には、生々しい斬り込み疵が残っています。


●刀工・津田助広って?

津田助広は大坂の刀工で、新刀期を代表する巨匠のひとりです。大波がぶつかり合って崩れ落ちるようなダイナミックな刃文「濤瀾乱れ」を創始して人気が高く、偽物が多いことでも有名です。


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