性教育というタブーから生まれる「安全じゃないセックス」
を実施していた七生養護学校。
しかし、突如として七生養護学校での性教育は、発達段階を無視し、学習指導要領に違反するものとして「不適切」と判断されてしまう。
その後、教員や保護者らは都及び都議らに対して提訴し、2013年11月に勝訴した。
高裁判決では、七生養護学校の性教育は「望ましい取り組み方」とされた。
さらに、学習指導要領は「一言一句が拘束力すなわち法規としての効力を有するとすることは困難」などとも述べられ、教育実践者の裁量が広く認められる判決となった。
しかし、七生養護学校事件以降、日本の教育現場における性教育は未だに萎縮しているという。
衝撃的な学習指導要領
(Photo by Victor Björkund)
現行の中学保健体育の学習指導要領には、驚きの文言がある。
妊娠や出産が可能となるような成熟が始まるという観点から、受精・妊娠までを取り扱うものとし、妊娠の経過は取り扱わないものとする
注目すべきは「妊娠の経過は取り扱わない」としている点だろう。
望まぬ妊娠に効果的とされる性教育だが、「妊娠の経過」