他に類をみない“フリーランスの映画配給者”。「ワクワクしながら働くこと」を追求し続ける男の野心
国内外の映画祭に足を運び、厳選した映画のライセンスをとり、契約をして、日本での配給権を取得後、それを日本の劇場に流し、DVD化・テレビ化・デジタルプラットフォームへいれる。その間、法務業務、営業業務、宣伝業務、経理業務などもすべて一人で行っているのが有田氏だ。 日本にフリーランスで映画の「宣伝」をする人は少なくないけれど、「配給」はごく稀。ひとりでやっているというとなおさらだ。ドキュメンタリー映画の配給をフリーランスでやる人が他にいるとしても、おそらくそのなかでは有田氏が38歳で最年少、そして最も新参者だろう。 2016年の11月にはオランダ、アムステルダムのIDFA(International Documentary Film Festival Amsterdam)というドキュメンタリー映画祭に初参加し、2本の映画を買い付けた。
日本の配給会社は毎年カンヌ、ベルリン、ベネチアと主要な映画祭に行きますが、今の僕がそこに行ってもしょうがないって思っています。世界三大映画祭でみんなと競っても値段が高くなっちゃうだけだから、他の会社が目をつけてない映画祭を探していて、その一つがIDFAだった
IDFAはドキュメンタリー映画祭のなかでは世界最大級。