「西洋の真似だと芯が弱い」。東京に和菓子カフェを開いた28歳の女性がトレンドよりも本物を追求する理由
応援するよと言ってくれる人もいたけど、「どうせできないでしょ」「ムリでしょ」という目で見られることも多かった。最前線で飲食店を経営しているある人から言われたのは、「和菓子なんておいしくないじゃん」「ババくさいじゃん」という言葉。あの時は本当にめげそうになったけど、逆に「やってやる!」という悔しさをバネに、自分の好きなものが詰まった和菓子カフェをなんとかオープンさせました
お店を始めた理由は、ただ一つの純粋な気持ち。「自然の大切さを感じてもらいたいから」だった。「こんなに小さなお菓子ひとつに季節が現れている和菓子は、本当に奥深いんです」と、彼女はインタビュー中に、季節の和菓子を丁寧に選んだ器にのせて出してくれた。
山形県の老舗和菓子屋「乃し梅本舗 佐藤屋」の和菓子「下萌」
店内のふきのとうは家の庭から、梅は山から採ってきたもの。店内には自ら鉋(かんな)で削って作った机や、骨董市で集めたインテリアなど細部までこだわりぬいた感性が宿る
こだわり続けるのは「本物であること」
万紀さんの一日は、お客さんに癒しのひと時を過ごしてもらえるよう草花を活けることから始まる。
ここに来るお客さんは落ち着く、和むって言ってくれるんです。