「バカにされた太鼓の存在を認めさせたい」。“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.2
、小室 利樹(こむろ りき) 、廣木 優一(ひろき ゆういち)の3人。
▶︎『“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.1』はこちら
中谷 憧 Shou Nakatani 19歳
ー研修所に来て約1年が経ったと思います。今の心境はいかがですか?
太鼓に集中できるこの環境はとてもありがたいです。まあでも、就職や進学した友達を羨ましく感じる時もありますね。
ーそういう感情も本音ですよね。
はい。ただ、今はやるべきことに集中できています。
ーそれはよかったです。
でも、入所当初にはホームシックになったと聞きました。大丈夫でしたか?
もう辛くて太鼓の音が聞きたくないぐらい追い込まれましたね……。休憩時間なんて、誰かが練習している音が聞こえないように耳を塞いでうずくまってました。「太鼓で生きていく」ということを真剣に考えられていなかったんだと思います。
ーかなり辛い状況だったと思います。どう持ち直したんですか?
入所して3〜4カ月経つと、研修所の生活にも慣れてきて、だんだん落ち着くことができました。「太鼓で生きていきたい」という気持ちも改めて、自分の中に強く感じることができました。