「バカにされた太鼓の存在を認めさせたい」。“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.2
って自分と対話したり、一人になれるところに行ってひたすら考えたり。そうすると自分の限界がどこにあるのかが分かってきました。後は夢の実現のために、一般の方がもっと太鼓に触れる機会を増やさないといけないなあとか、そんなことも考えたりしますね。
ー「太鼓という楽器を誇りに思ってもらいたい」。これがその夢ですよね。“誇りに思ってほしい”というのは誰に対してですか?
以前サッカーと太鼓を両立していた時期があったんですね。まあサッカーは友人の付き合いだったんですけど、なぜかスタメンに選ばれていて。でも僕にとっては太鼓がメインだから、試合や練習に行けないこともあって。
そしたらまあ陰口されたり、ちょっとしたミスですごい怒鳴られたりとか。その流れで太鼓のことまでバカにされるんですね。それが悔しくて。
ー悔しい? ムカつくではなく?
言い方が悪いですが、序列があるとすれば低いんだなと思って。ーそういうことですか。
だから太鼓をバカにしてきた人たちに、その存在を認めさせたいんです。自分の国の楽器が、人を感動させることができるすごい楽器なんだということを知ってほしいんです。そして、そんな太鼓のことを誇りに思ってもらえるようにしたいんです。