『ホビット』リチャード・アーミティッジ インドア男子から“戦士の王”へ
人によっては、俳優になるためには、人生で辛い経験しなくてはいけない、という人もいるけど、でも僕は必ずしもそうである必要はないと思っているんだ。僕の場合は、非常に豊かなイマジネーションを持っていたことが俳優になるきっかけだった。トーリンという名前は、北欧の神話の中では“雷”を意味することを知ってびっくりしたりとかね。さらに、イギリスの民話においては、“刺のある茂みの隣に住んでいるような人”という意味でもあるんだ。だから、この男(トーリン)は心に雷を抱えているような人なんだ、と知るだけでも、たくさんのインスピレーションを得られるからね。とにかく、(原作者の)トールキンからすごくたくさんのインスピレーションを得たんだ」。
徹底的に物語そして言葉の中に隠された意味を、研究学者のようなアプローチで紐解いていく。新たな知識を得て、どんどんとその力は増していく。
役者リチャード・アーミティッジは戦士というよりも、どちらかと言えばガンダルフのような魔法使いのようだ。
今回彼が演じたトーリンは、仲間たちを先導する、頼りがいのあるリーダーである。『スター・ウォーズ』でいうところのハン・ソロのような、主人公ではないが俗にいう“おいしい”役どころだ。