2014年8月30日 12:15
【インタビュー】橋本愛 全てを捨て、全てを糧に18歳は歩き続ける
絶対に自分が変わってしまうという確信がありましたから(苦笑)。他の作品の現場も経験し、見えるものも変わってくるし、逆に前に出来ていたことが出来なくなったり…。そんな中でこの役をやるのは、終わりまで恐怖と不安でしかなかった。ふり返っても『楽しかった』というよりも必死でした」。
改めて、自給自足の生活をふり返り「抜群に良いのは、自分の家の畑から朝、野菜をもいでそのまま朝食にできること。最高でした。これまで嫌いだったものが食べられるようにもなりましたから」と語る一方で、こうした生活は全体で見たら「やはり、自分には向いてない」とも。
「毎年毎年、(田植えや種まき、収穫など)同じサイクルで同じことをする――長い時は1年後にしか実にならないものを準備するというのは、眩暈(めまい)がしそうな暮らしだなと思います。
いま自分は都会で、欲しいものを欲しい時に手に入れる暮らしをすることに慣れて、そういう生活を好んでしているので、(収穫の)保証のない生活に踏み出すというのは怖いですね」。
それはもちろん、どちらが良いという問題ではない。ただ、18歳の彼女はいま、自らの変化、そして見える景色や経験、温度、感動、あらゆるものが変わっていくことに身を委ね、楽しんでいるのだ。