くらし情報『【シネマ羅針盤】第88回アカデミー賞、作品賞は秀作揃いで大混戦!』

2016年2月27日 13:00

【シネマ羅針盤】第88回アカデミー賞、作品賞は秀作揃いで大混戦!

一方、監督賞でも接戦が繰り広げられるはずで、イニャリトゥが2年連続監督賞を受賞する代わり、作品賞は他作品に流れる可能性も…。オリジナル脚本賞は『スポットライト 世紀のスクープ』、脚色賞は『マネー・ショート華麗なる大逆転』で決まりかもしれない。

実話ベースの作品としては、スティーブン・スピルバーグがさらなる飛躍を遂げた秀作『ブリッジ・オブ・スパイ』も忘れてはいけない。

■単なる“視聴率対策”に収まらない極上エンタメ作品

近年、ノミネート本数が増え、よりバラエティ豊かなラインナップになった作品賞だが、一方でエンタメ色の強いヒット作(例えばジェームズ・キャメロン監督の『アバター』)も候補入りさせ“視聴率対策”と揶揄されることも。確かにアカデミー賞受賞式には「世界中が注目するテレビ番組」という側面もあり、認知度の高い作品があるとないとでは、視聴率に影響が出るのは想像に難くない。

今年の作品賞候補で言えば『オデッセイ』(リドリー・スコット監督)、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ジョージ・ミラー監督)がそれにあたるが、どちらも“視聴率対策”の枠に収まらない、作品賞レベルの極上作だから非常に悩ましい!例えば、リドリー・スコットを監督賞候補にさえしなかった罪滅ぼしとして、『オデッセイ』が作品賞を受賞する可能性は捨てきれないし、逆に監督賞の候補になったジョージ・ミラーが作品賞を逸する代わりに、監督賞を手にしたら、それもまたドラマチックである。

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