くらし情報『【インタビュー】渡辺謙、常に変わらぬ姿勢で変わりゆく死生観を語る『追憶の森』』

2016年4月28日 19:00

【インタビュー】渡辺謙、常に変わらぬ姿勢で変わりゆく死生観を語る『追憶の森』

と前置きして、渡辺さんはこう続ける。「たまたま、この間、胃がんが見つかって。手術をしていただいて、あっという間に仕事ができるようになったんです。そこで医学や科学のものすごい進歩を体感したわけです。昔だったら治らなかったり、見つけられなかったり、それで人は亡くなっていたんですけど、それが見つかるようになり、すごい手術もできるようになった。今回はそこまで深刻ではなかったにしても、20代の後半に味わった“人生には終わりというものが必ずある”という感覚を、久々に思ったわけです。医学や科学がこれだけ進歩しても、それはもう何千年も人間が抱えてる命題なんだと再認識したというか。だから、こういう映画を作ることにも多少なりとも意味があるんだと思いました」。


マシューとは撮影の数か月前に一度会って以降、撮影初日までは敢えて顔を合わせないようにした。

「ガスは『リハーサルや打ち合わせしたりする?』って聞いてくれたけど、『初日に樹海で会うまでいいんじゃない?』と言ったら、『そうだね。そうしようか』と。衣裳合わせとかも、全部すれ違いのスケジュールにしてくれて。撮影当日も、樹海で『アクション!』となるまでは顔を合わせないようにしてくれたんですよ。

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