【インタビュー】強烈だった恋愛は、いつだって鮮明に思い出せる――臼田あさ美が明かす恋愛観
ツチダになるため、臼田さんはあえて「準備しすぎないようにした」そう。
「原作も脚本も読む時間がたっぷりあったんですけれど、特別なことは何もしませんでした。普段やっているほかの作品より、役についてあまり考えないようにしていたというか。『南瓜とマヨネーズ』は、いたって日常の話だから、特別なことをやって特別な表現をしようというよりも、その瞬間に思ったことを見せる、そのときに感じた顔をすればいいと思っていたんです。(太賀さんと)ふたりで作り上げた空気で伝えなきゃいけない作品なので、人物をクセづけるよりは、何もしない中で、いかに生活しているふうに見せるか、ということのほうが大事でした」。
だからか、せいいちと過ごしたツチダの狭いアパートが、作品のリアル感を盛り上げる。
「そうなんです。撮影に入る何日か前に、監督が『1回、家を見に来ない?』と普通にラフな感じで、メールをくれたんです。
私と太賀くんで『じゃあ見に行こうか』と行ったことが、すごく良かったんだと思います。初めて家に行ってお芝居をするんじゃなくて、事前に行って、ただごろーんとしてみたり、キッチンに行ってみたりして。『ここに住んでいるふたりなんだな』とイメージできた上で、現場に入れたので。