【インタビュー】名作曲家アラン・メンケンが明かす、『アラジン』主題歌誕生秘話

アカデミー賞にノミネートされること19回。うち8回オスカー像を手にしている映画音楽界の名匠、アラン・メンケンがプロモーション来日を果たし、最新作『アラジン』にまつわる秘話を語ってくれた。名曲「ホール・ニュー・ワールド」誕生のいきさつとは?
仮タイトルに天才作詞家がダメ出し!?
1990年代を彩った“ディズニー・ルネサンス”の1作である『アラジン』(1992年)の音楽は、メンケンと、彼の盟友だった天才作詞家ハワード・アシュマン、そして急死したアシュマンの遺志を継いで参加したミュージカル界の大御所ティム・ライス(『ジーザス・クライスト・スーパースター』『エビータ』)の奇跡的なコラボレーションによって生み出された。メンケンがわずか2時間で作曲した3曲のうちの1曲が、かの「ホール・ニュー・ワールド」である。
「作曲の段階で、“The World At My Feet”という仮タイトルをつけていた。直訳すると『足元に世界が広がっている』という意味で、一種の万能感を表現したフレーズなんだ。これに対して、賢明なティムは『ラブソングの題名に“足”はないな』って(笑)。確かにその通りだよね。
そこから彼が自由に作詞をしていった。