ジェイク・ギレンホール、縦横無尽なカメレオン俳優が今年は“祭り”状態
激しさも脆さも、頑固なほどの情熱も、ドン引きするほどの狂気も意のままに演じ切り、カメレオン俳優と呼ばれて久しいジェイク・ギレンホール。なんと今年は、大ヒット中の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』に加え、特集上映やNetflix配信映画を含めると、5本もの作品でまるで違ったジェイクに出会えるのだ。2019年が“ジェイク祭り”に至るまでを追った。
芸能一家のサラブレッドがカメレオン俳優へ
1980年、米カリフォルニアに生まれたジェイク。父は映画監督のスティーヴン・ギレンホール、母はプロデューサーで脚本家のナオミ・フォナー。姉のマギー・ギレンホールもアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる実力派女優としてお馴染み。日本では「ギレンホール」で定着しているが、本国での発音に沿えば「ジレンホール」だ。
11歳のとき、大ヒットコメディ『シティ・スリッカーズ』でビリー・クリスタルの息子役を演じて映画デビュー。
父親が監督する映画に参加しつつ、『遠い空の向こうに』(’99)で映画初主演をつとめ上げ、幻覚に悩まされる高校生の主人公を演じたカルト・ムービー『ドニー・ダーコ』(’01)