ジェイク・ギレンホール、縦横無尽なカメレオン俳優が今年は“祭り”状態
『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(2015)
悲しむことのできないジェイク
突然、妻を亡くしたエリート銀行員デイヴィスが、心の奥に沈んだ頑なな悲しみと向き合えず、その悲しみを破壊行動でぶち壊していく物語。妻を亡くした病院の自動販売機から商品が出てこなかったことで出会った女性(ナオミ・ワッツ)、そして彼の息子クリス(ジュダ・ルイス)との関わりだけが彼の癒やしとなる。
ハードロックに身を任せて、道路のど真ん中で踊りまくるジェイク、ノリノリで“家”を破壊しまくるジェイク。実はジェイク自身、17歳のときに解体工事現場で働いていたことがあるそうで、その経験を遺憾なく(!?)発揮。自分こそいまにも壊れそうなのに、少しずつ立ち直っていく姿は、ジェイクが演じるからこそ、より親身に映る。監督は『ダラス・バイヤーズクラブ』ジャン=マルク・ヴァレ。
『オクジャ/Okja』(2017)
メーターがふり切れたジェイク
今年のカンヌでパルムドール受賞のポン・ジュノ監督とNetflix、ブラッド・ピットのプランBが組んだアドベンチャーアクション。Netflixオリジナル映画論争の引き金となった。
ティルダ・スウィントンらの巨大企業に奪われたスーパーピッグ・オクジャを救うべく繰り広げられる少女の追跡劇に、ポール・ダノやリリー・コリンズらの過激な動物愛護団体が絡んでいく。