窪田正孝はダウナー系が尊さの極み…『Diner』『東京喰種【S】』ほか
『東京喰種【S】』(公開中)as カネキ
石田スイの世界的人気コミックの実写映画化。前作に引き続き、どこかアンニュイで、いかにも体温が低そうな半喰種の金木(カネキ)研を演じている。山本舞香演じる喰種の女子高生・トーカと「あんていく」で働き、「超特急」小笠原海演じる親友・ヒデから「またコーヒーかよ」とツッコまれる日常を送るカネキは、半喰種という運命に折り合いをつけて生活している様子。そんな中、松田翔太演じる<グルメ>と呼ばれる喰種の月山習から、一方的に“思いを寄せられて”しまうのだ。
濃いキャラに囲まれて受け身の芝居が多く、アクションは前作より控えめではあるもの、実際に空手黒帯の実力を持つトーカ役山本さんとのキレキレ特訓風景には目を見張るものが!さらに、どこまでも健気に人間を愛するカネキの感情が切ないほどに炸裂するシーンも、ちゃんと用意されている。こうした、やる時はやるキャラも窪田さんならでは。
『Diner ダイナー』(公開中)as スキン
『さくらん』『ヘルタースケルター』に続く蜷川実花監督3作目。窪田さんは2013年、故・蜷川幸雄氏の演出による舞台「唐版 滝の白糸」で、無垢な少年から運命に翻弄される青年へと変容していくアリダ役に抜擢されたが、そのビジュアルを撮影したのは蜷川監督だ。