ホアキン・フェニックス、“愛を求める”ジョーカーのように追求する俳優人生
だが、時折フラッシュバックで戦地での壮絶な体験や、幼児期の記憶が…。年老いた母の世話をしながらのつつましい暮らしや、全身傷だらけで筋肉のたるみ方がリアルな肉体が表現する人物像は『ジョーカー』を思わせる(体格は全く違うけど)。
2019年は公開作続々の“ホアキンYear”
ガス・ヴァン・サント監督最新作で、ルーニーとの共演作『ドント・ウォーリー』(順次公開中)では車いすの風刺漫画家ジョン・キャラハンに。自暴自棄になっても、周囲の人々の優しさと風刺漫画によって前向きになることができたキャラハン。辛辣なユーモアで知られたキャラハンだが、コメディアンを夢見る『ジョーカー』のアーサーはいかに!?
同じくルーニー共演『マグダラのマリア』(配信中)は、長らく罪人扱いだったマグダラのマリアをイエス・キリストの使徒のひとり、そして復活の証人として初めて描いた作品。マリアをルーニー、イエスをホアキンが演じて恋に落ちてしまったのだから、これはもう運命というほかない。
さらに『ゴールデン・リバー』(順次公開中)では、ジョン・C・ライリーと悪名高いシスターズ兄弟に。粗暴でありながら、どこか間の抜けたところもある人間くさい殺し屋役は真骨頂だ。