次世代のスター&映画作家の宝庫…「A24」作品に注目
「A24」のクリエイティビティや作品選択眼のセンスは映画ファンなら誰もが認めるところだが、今回は次世代を牽引するネクストブレイクスターや映画作家の宝庫という観点から、独断と偏愛を若干交えつつ、これまでの作品とこれから日本公開を控える作品に注目してみた。
エマ・ワトソンの大変身『ブリングリング』(2013)
2013年『スプリング・ブレイカーズ』に続いて成功を収めた本作は、日本では東京国際映画祭で初お披露目。パリス・ヒルトンらセレブの自宅に侵入し窃盗を働いていた実在のティーン窃盗団をソフィア・コッポラ監督が映画化。「ハリー・ポッター」シリーズのエマ・ワトソンが優等生イメージからの脱皮を図った。まるで反省の色を見せない彼女たちにあっけにとられながらも、その弾けっぷりが眩しい。
トム・ハーディほぼ一人芝居『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2014)
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に沸いた2015年に日本公開された実験的なワンシチュエーション・サスペンス。トム・ハーディがBMVを運転する主人公を演じ、車内で交わされる電話での会話でのみ物語が進行する。トムの卓越した演技力を再確認でき、声だけながらトム・ホランドも出演。