河瀬直美監督&常田大希、コロナ禍におけるクリエイティブやスマホでの映画製作を熱く語る
と苦悩を吐露。
常田さんもクリエイティブにおいて「コミュニケーションで構築していく部分がある」と語り「遠隔作業でパソコン一台で全てが作れる時代ではあるんですが、よりプレイヤーの大切さが浮き彫りになった。作家が頭で作ったものに、ミュージシャンが息吹を吹き込んで化学反応を起こし、作品をより生き生きとさせていたんだということを感じました」と語る。
河瀬監督が映画製作について語る「作り手は枠にハマらなくていい」
この日のトークには別所さん、河瀬監督、常田さんに加えて、リモートでスペイン在住のペドロ・コランテス監督、熊本在住で14歳にして既に何本も短編映画を製作している若き監督も参加したが、コランテス監督は河瀬監督にデビュー作『萌の朱雀』がカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞するなど、高い評価を得た後の第2作目の製作に至るプロセスについて質問。河瀬監督は、デビュー2作目の難しさについて「カンヌでヴィム・ヴェンダース監督がプレゼンターだったんですが『気をつけなさい。一度、評価されると力が入っちゃうので、リセットした方がいいよ』と言われました」と明かし「周りに惑わされずに自分を見つめ、内からわき出るものに正直になって作ることが大事だと思います」