多部未華子「いまだにどういう方なのか」青山真治監督との初タッグを述懐『空に住む』完成披露
と語り、さらに自身が演じた直実という女性についても「一言で説明できない性格の持ち主。感情が表に出ないし、泣けない女性で難しかったですし、『何言ってんのかな?』という部分もいっぱいあったんですが、難しいながらも現場でつかんでいきました」と述懐する。
直実が働く出版社の後輩を演じた岸井さんも、多部さんの話を受けて「青山さんの演出は直接的じゃなく、『もっとスッキリしてていい』という感じで、『こういうシーンなので、こうやって』というやり方じゃないんです。現場の空気や風、温度をくみ取って映画を作っていきました」とふり返る。
古民家をベースにした出版社での多部さんとの撮影については、「私が(撮影を離れて)多部さんとして接してるのと、役として撮っているのと差がないんです。休憩時間に、岩田さんが演じたスター俳優の時戸が出ている(小道具の)雑誌を見たんですけど、それが映画のシーンか、多部さんとの時間なのか、あいまいになるくらい、素の部分と撮影の差がなかった」と、なんとも不思議な空気感に包まれた現場の様子を明かした。
そんな青山監督の演出について、直実の叔父を演じた鶴見さんは「何も言わないで、結局、相手のいいところを出させちゃう」