【インタビュー】アナ・ジラルド、いま分からなくても「そのうち意味に気づく」『パリのどこかで、あなたと』
とよく訊かれます。映画業界の人はみんな、セドリックの作品はそういうユーモアのある、家族みたいな雰囲気で作っているという噂を聞いていて、フランス映画界のレジェンドみたいになっています(笑)
――撮影中の印象的だったエピソード、撮影現場の雰囲気について教えてください。
アナ:たくさんありますが、アパート全部が大きなスタジオの中にあったことですね。アパートのインテリアも細部まですごくよくできていて、ペンキや質感も本当のアパートのようで。思わず窓を開けてバルコニーで外の空気を吸いたくなるような。実際は開けてもスタジオの中なんですけど(笑)
あとは『おかえり、ブルゴーニュへ』でもしらふと酔っ払いの間を演じましたが、今回は泥酔したメラニーを演じて、ああいう状態の演技を追求するのはとても面白かったです。
クラピッシュ監督:スタジオに関しては色々ありますね。パリの典型的なアパートをスタジオに再現しましたが、メラニーのアパートは、インスタグラムで見つけたブロガーの写真を沢山ミックスしたインテリアで、若い女性の理想のアパートを作り上げたんです。
あまりに理想的すぎて、アパートの部屋に入ると皆出たがらず、もう出てくださいと言わないといけなくて、ベッドルームはみんな本当に気に入ってしまって(笑)。