【インタビュー】『やすらぎの森』は「誰にでも当てはまる物語」ケベック出身の監督が惹かれたテーマ語る
「現場でアンドレと話すのは、大変楽しかったです。とても寛大で、賢くて、人をジャッジするようなことはしない人」であり、「彼女自身いつもポジティブで、自らの人生をマリー役に投影してくれました」という。
「脚本を書いている段階でオファーしたのですが、彼女はプロデューサーに『出演するのはいいけど、いつ?半年後には死んでるかもしれないわよ』と言ったそうです。それまでに約3年の演技のブランクもありました。映画監督だった旦那様が癌を患い、そのお世話をされていたそうで、疲れていた様子でした。でも、原作小説が好きだということで、私たちのオファーを受け、『これを最後の映画にする』と言ってくださった」と明かす監督。
さらに、「撮影に入った当初は、なかなかセリフを覚えられず、歩くこともままならない時がありました。でも終盤になると、釣りを楽しむようになり、歩く速度も上がりました。
『この映画に出してくれてありがとう。おかげで自分の人生を取り戻した』と言ってくれたことを覚えています」と嬉しいエピソードもあったそう。
劇中では、このアンドレが演じたマリーとチャーリー(ジルベール・スィコット)の2人がまるでティーンネイジャーのようにぎこちなく、だが優しく体を重ねるシーンも印象的だ。