くらし情報『【文豪を演る】インタビューvol.1 向井理 as 太宰治 「素の自分?秘密です(笑)」』

2010年2月12日 20:01

【文豪を演る】インタビューvol.1 向井理 as 太宰治 「素の自分?秘密です(笑)」

いま読んでも決して古臭い感じがせず、“文豪”というイメージではなかったです。実際、この時代の人間でもう死んでいる作家ということを知らずに最初に読んだときは、つい最近の人のように思っていた記憶があります。人物については…語弊があるかもしれないけど、当時は太宰の中で自殺ブームですよね。彼自身、芥川龍之介を崇拝していたし、“世間”に憧れ、流されるようなところがあった。旧家の坊ちゃんに生まれたのに勘当されて、結婚して、愛人持って、それとはまた別の人と心中して…ってまあムチャクチャな人ですよね(笑)」。

「黄金風景」は元々、新聞に発表された、5分くらいあれば読めてしまうような分量のごく短い小説。幼少時代のある女中の思い出と、大人になってから思わぬ形で再会し、狼狽と敗北感を感じる太宰の心情が綴られる。向井さんはどのようにこの作品における主人公・太宰に向き合い、作り上げていったのか?
「まず、なるべくステレオタイプな太宰にならないようにということは考えました。
決して、みんなが知っている太宰が本当の太宰とは限らない。特に、自分を主人公として書いている以上、自己分析をしている部分もあったと思うし。現場に入って何も考えずにやってみたらどうなるか?という思いもありました」。

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