2022年1月18日 18:30
【ネタバレあり】『ユンヒへ』小樽は“暖かな色合い”に…ぬくもりが溢れる世界観の裏側
このゲストハウスの実際のオーナーからは、事前に壁の張替えや塗り替えも含めて自由にアレンジすることを許可されていたそうだ。そこで、オーナーが多く持っていた日本のアンティークの家具を生かし、その家具と彩りのあるゲストハウスの空間の融合を目指したという。一方で、温もりのある”手作り”にこだわるために、看板製作や全ての壁面の塗替えは外注せず、美術チームのスタッフが自ら手掛けた。
●ジュンの動物病院のポイントは?
ジュンが勤める動物病院は、暖色系の照明や木製のベンチ、花や様々な動物の置物など、温かみを感じられる空間であるのが印象的だ。福島氏によると、ロケ地となった動物病院の室内はもともとブルーの壁だったという。そこで、「ジュンとリョウコ(ジュンに想いを寄せる女性)の静かなふたりの会話の時間を、温もりのある印象にしたいと考え、暖色の色の壁面を作ることにしました。また小樽の一つの象徴でもあるステンドグラスを、額や小物などに取り入れています」とポイントを明かす。
●撮影中、一番印象に残ったシーンは?
さらに、福島氏が美術を施したのは室内シーンだけではなかった。小樽を代表する観光地で、本作の中でも重要なシーンのひとつが繰り広げられる小樽運河は、ロケハン当時、運河全体にブルーのLEDイルミネーションが施されていたという。