くらし情報『『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』に見る現代ノワールの新たな可能性』

2023年12月30日 14:00

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』に見る現代ノワールの新たな可能性

Photo by cinemacafe.net


公開から一か月を過ぎたタイミングで公開館を拡大するほどの人気の映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。この映画を見ると、ノワールの文脈を感じ取っている人をよく見る。

映画自体は、血液銀行に勤める水木が、取引先である龍賀製薬の当主・時貞が亡くなったことで自分と懇意の現社長・克典が当主になると考え、自身の出世に有利と龍賀一族の住む哭倉村に向かうところから始まる。

何かの事件をきっかけに、ある人物が日本の田舎の閉塞した村の有力者の家を訪れ、そこで事件の謎を解くという物語は、多くの人が指摘するように、横溝正史の作品を思い起こさせる。しかし実は、昨今の日本の映画、特にテレビドラマのシリーズが映画化したような作品は、このスタイルの作品が非常に多いのだ。


『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』に見る現代ノワールの新たな可能性

『バスカヴィル家の犬シャーロック劇場版』(2022年)は、シャーロックシリーズをモチーフにしながらも、不気味な島(愛媛県がロケ地であった)の華麗な一族をめぐる事件を、ディーン・フジオカ演じる犯罪捜査コンサルタント・誉獅子雄と岩田剛典演じる精神科医・若宮潤一が解く。

『七人の秘書 THE MOVIE』(2023年)も、信州一帯を牛耳る九十九ファミリーの謎を秘書たちが解くために信州を訪れるし、映画『ミステリと言う勿れ』(2023年)

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